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夏の終わりに、その②港の朝めし

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  夏の終わりとも思えぬ強い日差しと南風に波立つ城ヶ島の海岸、手前右の奇岩は馬の背洞門
All Photo by TAKA

八月も終わりの土曜日に、海が見たくなって三浦半島まで出かけた。例によって早起きし、六時前には車で都内を出発、横浜新道・横浜横須賀道路を経て衣笠で降り、一路三崎港を目指した。平日の朝早くなので渋滞もなく七時半頃には港に着いた。この日は台風の影響で南風と日差しが強く、猛暑がぶり返して日中の気温は35℃の予報が出されていたが、快適なドライブだった。
お目当ては、地方卸売市場の食堂での朝めし。魚屋さんや飲食店が仕入れに来る魚介類の卸売市場の一角に食堂があって、競りや買い付けの仕事を終えた方たちが食事を取る場所だ。市場直送の食材で作られたこの朝めしを食べたくて、朝から何も食べずに一直線にこの食堂に来たのだった。



食堂で食べたのは、「三崎恵み丼定食」。漬けマグロと湘南シラスがご飯の上に乗ったどんぶりに、アカモク(海草のたたき)と自然薯すりおろしやアロカーナの卵が付き、ワカメの味噌汁・キュウリのお新香・キャベツのサラダもついている、新鮮なネタを使った充実の朝めしだった!(1,280円なり)
市場めしの通例を予想して、ご飯を少な目(八割ほど)に頼んだが、それども満腹・満足の朝食だった。






食堂の中に掲げられた黒いボードに手書きで書かれたメニューを見ると、ざっと30ほどの定食と一品料理があり、黒ムツの煮つけ定食やら、焼き秋刀魚定食やら、地魚刺身4点盛り定食やら...もう何を食べようかほんとに迷ってしまうメニューなので困ったが、今回は「三崎恵み丼定食」にした。マグロや魚のイラスト入りのメニューボードはなかなかグッドデザインで、他にも20枚ほどの魚イラスト・ボードが店内に飾られていて、これを見るだけでも一興だ。
食事を終えると8時近かったので、店のマスターにお願いしてゆっくりお茶を飲みながら、朝の連ドラ「あまちゃん」を見た。入れ替わり立ち代りお客が来る中、快くOKしてくれたのに気をよくして,すっかりくつろいでしまった。遠洋マグロ漁の基地でもあるこの港は、大型冷蔵倉庫が何棟もあり、ちらっと覗けた建物内部では、冷凍された大きなマグロの身が、鉄のフックに引っ掛けられて次々と運ばれていた。


湾内の海は穏やか、埠頭で釣りをする人たちの姿もちらほら。
ドライブ好きの食い友RKさんから、城ヶ島へ廻ってみようと提案がでて、静かな街並みを通り島に続く大きな橋を渡って半島最南端の島についた。駐車場に車を置いて草木に囲まれた遊歩道を500メートル位歩いていくと、太平洋の海が広がっていた。岩盤や奇岩が広がる海辺へは、階段をかなり下りねばならないのだが、途中にも見晴らしのいい箇所があり、青い海と晴れ渡った空、白い波飛沫を浴びる岩が臨めて絶景だった。

 ふと、下の海岸を見ると、何やら奇態人たちが、色々なポーズをとって動いていた。よく見ると、撮影をしている御仁もいる。中国か韓国の舞踏家もしくは武闘家のようなコスチュームだ。紫・赤・緑・黄色など、色鮮やかな衣装だったが、あれは最近流行りのネットゲームのCM撮影でもしていたのだろうか?
何はともあれ、不思議で異様な光景だった。








城ヶ島を後にして、海を見ながら帰ろうということになり、葉山・逗子へと134号線をドライブした。強い日差しの中、海の色がきれいだった。逗子の近くに昔からデニーズの店があり、最近は珈琲店に鞍替えしているのが話題となり、ちょっと寄ってのお茶タイムとなった。「渚橋珈琲店」からは、逗子湾が一望でき、まだ開いている海の家や浜辺のパラソルの下で過ごす人、またサーフィンや水遊びをする人たちが店内のテーブルから見えた。穏やかな海だった。
ただし、店内の内装や椅子もデニーズスタイルのまま、メニュー表や品揃えも何故か゛デニーズ・スタイル゛。同じ会社の別ディビィジョンの運営かな? という感じだった。


渚橋珈琲店からの逗子湾の眺め、夏も終わりです。

CDを聞きながらの快適なドライブで、お昼前には都内に戻ってしまった。思いがけずの猛暑日だったが、夏の終わりの海を眺められたのはとても楽しかった。市場の朝めしをまた食べたいね! と思ったが、最後まであの不思議な軍団の正体は解からずじまいだった。

初秋の多摩川で遊ぶ・その①with Small Fishes

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二ヶ領上河原堰堤から上流を臨む多摩川の景色、初秋の午後の陽射しが眩しい。丁度、『天使の梯子』(雲の切れ間から差し込む、幾筋もの神々しい光)が見られた。両岸の堤には、サイクリングとランニング用の舗道が整備され、行きかう人も多い。
All Photo by TAKA and RK
狛江市に移り住んでから、はや10年となる。まことに月日の過ぎるのは早くて、あっという間のような気がする。花木の緑が多く、空気がきれいなこの町を私は気に入っているのだが、今では、地元のじい様・ばあ様、障害のある方や難病の方をケアする゛地元サービス゛を続けながら、地元のミュージシャンや音楽仲間と近所のライブハウスで遊んでもらい、電動チャリで近辺の花名所や自然スポットを訪れる日々。買い物も、お気に入りの食品スーパーオオゼキやホームセンターのユニディなどでほとんど間に合ってしまう。都心のファッション・ショップや都心のライブハウスに行くことも稀になってしまった。それでいて、何の不自由も感じていない。

堰堤の広い川面に初秋の風が吹き渡り、とても気持ちが良い。堰堤上の電線には、スズメの大群が三段に並んでいた。♪電線に、スズメが三羽並んでる~♪(電線音頭)を思い出してしまった(笑)。
対岸の川崎市と此岸の狛江市の間を流れる多摩川は、ウォーキング舗道が広く整備されているで、朝夕犬との散歩を楽しむ人や、しっかりと走リ込む人や、サイクリングする人などが行き交い、なかなか賑やかだ。春の桜の時期には、数キロに渡る桜並木の花を楽しむ人が訪れ、河川敷のサッカー場や野球場で、ゲームを楽しむ人も多い。毎年開催される「調布市花火大会」では、この河川敷にある多摩川緑地公園などが会場となり、何万人という観客が花火を楽しむのだが、丁度自宅の部屋(3階)からこの花火がよく見えるので、ビールを飲みながら観賞させてもらった。まことにきれいな眺めだった。
時折、この舗道を自転車でゆっくり走りながら、川の眺めを楽しむことはあったが、この川で遊ぶことは思いつかなかった。ところが、昨年の秋、長野市郊外を流れる裾花川で釣りをしたことがきっかけで(2012/9/30「故郷の川で、魚に遊んで~」を参照のこと)、長い間封印してきた『釣りーフィッシュング』を、そろそろ解禁して楽しんでもいいかな、と思うようになった。
この話を始めると長くなるのでまた別の機会に譲るとして、この夏7月初めに食友のRKさんと多摩川上流にドライブした時、河原を吹き渡ってくる涼風の中でいただいたサンドイッチがとても美味しくて、とても楽しかった。朝早起きして、珈琲を入れてポットに詰め、スライス・チーズとクレソン、野菜の白和えとハムの簡単なサンドイッチを作って持参したのだが、戸外でのハイキング気分は、とても爽快だった。
 その折に、多摩川のざら瀬(淵から流れ出す水深の低い浅瀬)に持参したグラス竿と毛鉤を使って浮きを流してみたところ、すぐに当りがあって、2匹のオイカワ(ヤマベ)が釣れた。「ふーむ、結構いるもんだ!」と思いつつ、この川で気楽な釣りを楽しむのもいいかな、と感じた。

その後、9月初めの好天の午後、少し長めの距離をサイクリングしてみようと思い、近くの水神を基点に多摩川原橋を渡り、対岸の矢野口から二子橋までをぐるりと廻ってみた。猛暑が収まって、初秋の涼しい風が吹き渡りとても気持ちが良かった。丁度ざら瀬が続くポイントを見つけ、用意していた竿を出し毛鉤をセットし、流れに乗せてみた。ビクンッと当りがあり、婚姻色に染まったオイカワのオスが掛かってきた。

上流域のポイントで竿を出している私。この日はまた夏日がぶり返し、暑さのためが魚は遊んでくれなかった。(上)
中流域のポイント、ざら瀬が続く好ポイントだった。(下)

曇り勝ちの平日の夕方、風も強くなく、他に釣り人は誰もいない。色々な好条件が重なったのかもしれないが、1時間ほど竿を出した間に、20匹ほどの魚が針にかかり、この川の魚影の濃さを体感した。
離れたところで見物していた若い男性が、近くによって来て、「よくつれますねぇ~」と声を掛けてきた。ルアーやフライなどの釣りをやっているのだが、なかなか釣れないとのこと。しばらくの間、釣り談義をしながらの釣りとなった。


小さなウェストポーチにすべて収まってしまう仕掛け。毛鉤(セットやスペァー)は、子供でも使えるような簡単なものだが、昨今の釣具店では、あまり置いていないかもしれない。(上)

上は3,9mのつなぎ竿(グラスファイバー製)、下は5,4mのつなぎ竿(〃)、軽くて丈夫なので、長時間竿を振っていても疲れが少ないのがよい。(下)




その日釣れた魚はすべて川に放流した。カメラも持参していなかったので、写真を載せられないが、ネットで見つけた画像を載せておきます。婚姻色に染まって輝くオイカワの魚体は、素晴らしくきれいだったことを付け加えておきます。



 □オイカワのオス(上)とウグイ(下)、ともに「趣味はフライフィッシング」より。

最近の私は、高校時代の友人達とバンドを組んで遊んだり、子供の日々や30代に熱中した釣りを再び始めたり、随分と昔帰りしている気がする。夜の盛り場を彷徨することもなく、都心のライブハウスで盛り上がることもなく、もっぱら地元で気楽に楽しんでいる気がする。
そういえば、『あまちゃん』(連続TVドラマ)でも、♪ 地元へ 帰ろう、 地元へ 帰ろう ~♪ なんて歌っていたなぁ...



二子橋方向から見た秋の夕日、遠く二ヶ領上河原堰堤が望める。空が高かった。

初秋の多摩川で遊ぶ:その②Sunset River

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多摩川五本松公園付近から見た夕陽、沈み始めから約15分、飽かずにずっと眺めていた。
(上から、沈み入り/ 半分没/ 沈み終わり)All Photo by TAKA

日本各地に、大雨・洪水・突風・竜巻の被害をもたらした台風一過の翌日、昨日のことが嘘の様な爽快な秋晴れのとなった。午後から自転車で、多摩川のサイクリング道路をゆっくりと走った。多摩川べりの水神(地名)まで、自宅からチャリで五分、川面を渡ってくる風は爽やかで、事の他気持ちがいい。チャリを止めて、刈り込まれた堤防の草地に座ると、遮るものが何もない360度のパノラマだ。台風が、空の塵・芥をすべて流してしまった様な、澄んだ青い空と巻雲の白い雲が素晴らしかった。毛状雲と「鉤状雲」(雲の端が鉤のように曲がっていて、コンマの形になっていたり、雲の一方の端が房状になった巻雲をいいますー『空の名前』高橋健司著より)も出ていて、いよいよ秋だな、と実感した。昨日の大雨で、流石に川の水量は大幅に増して、ニヶ領の堰堤からはゴウゴウと音を立てて川水が落下していた。

ご一緒したRKさんの気付いた声でふと見上げると、太陽と同じ高さに浮かぶ白雲が、プリズムのように色鮮やかに輝いていた。小さな虹のような、でもブリッヂにはなっていない小さな輝き。その輝きは、時間の経過とともに約7分ほどで薄れて消えてしまった。
後で例によって『空の名前』で調べてみたら、「幻日(げんじつ)」だと解かった。太陽と同じ高度の周囲に現れる巻層雲の「暈(かさ)」のことで、光の輪や弧の形を描き、太陽から近い方が赤色、遠い方が紫とのこと。ほんとに珍しいものを見ることができて、なんだかすごく得をした気分だった。
鉤状雲と幻日と青い空のミラクルショット。



 夕方近くなってくると、涼風を求めてジョギングする人、しっかりランニングする人、広い草地で犬を遊ばせる人、夫婦で話しながらゆっくりと歩く人...急に人が増えてきた。まだまだ暑い日中を避けて、涼しくなったこの時間帯は、格好の散歩と運動のタイミングなのだろう。しばらくチャリで舗道をゆっくり走った後、日没を見ようと五本松公園近くの堤防の草地に座って夕日を眺めた。丁度、増水した本流の流れと、手前の別の流れ込みのふたつの川面に、夕陽が反射して輝いていた。ここでも、「三つの夕陽」を同時に見ることができた。こんなスーパーショットは、私自身も初めて!!
上に載せた3枚のフォトは、川向こうの山並みに沈み行く夕陽を撮ったものだが、白い巻層雲と真っ青な空、二つの川面に映る夕陽が素晴らしくきれいだった。

車での移動に慣れていると、駐車場の場所やや交通規制などのために、限られた場所でしか景色を眺めることが出来ない。自転車に乗ったり歩いたりでは、思いのままの場所で景色を眺めたり、持参したお茶を飲んだりやお弁当を広げたりもできる。若い頃や子育て時代と違って、時間だけはたっぷりある。゛ユックリズム゛もなかなかいいものだ、と感じる今日この頃であります。

 4年と5ヶ月の間ほぼ毎日乗っている私の電動チャリは、日々の足。これで、世田谷・狛江・調布・府中の街々を走り回るのだ。
横はRKさんのママチャリ。

かすんだ雲がなければ、富士山がくっきりと見えるのだが、この日の夕方は、うっすらとシルエットが見えただけ。雲のないときに見られる富士山の姿が楽しみだ。













初秋の多摩川で遊ぶ:その③Full Moon の翌朝

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 19日の夜は、仲秋の名月が見られた。晴れた夜空に、まん丸のお月さま。カメラの撮影モードが良かったのか、珍しくもきれいなFull Moonを撮影できた。 All Photo by TAKA

 □
前の晩に満月を見ることができたので気をよくして、翌朝は早起きして、陽の上る前に多摩川に出かけてみた。今週の火曜日に夕日をみた場所(五本松公園付近)に行って見ると、丁度満月が二つの川面にかかっていた。少しづつ明るさが増す朝の薄明のなかで、やわらかな満月の光がきれいだった。

RKさんからメールがあり、新聞のニュースに「幻月」のことが載っているのを知った(20日の夜のこと)。私自身も、ネットのニュース画像(47ニュース)で、北海道の気象台が「幻月」を観測し、とても珍しいこの画像を公開しているのを見た。前回のブログで「幻日」を紹介したとき、「幻月」についても触れようかと思ったのだが、手元に画像がないので、あえて載せず仕舞いだった。大気中の雲に含まれる氷の結晶が、太陽や月と同じ高度に位置すると、光学的現象として「幻日」も「幻月」も現れる。しかし、自身で「幻日」を見て撮影することが出来、しかも同じ日に「幻月」の現象が現れ、ニュースの画像で見ることが出来るなんて、ほんとに盆と正月が一緒に来たようなものだ。これも、空がきれいで雲が高い゛初秋゛のなせる業なのだろう。ほんとにミラクルだった。

ネットで見つけたアラスカで観測された「幻月」の画像、月の暈がきれいに輝いている。
(Emerging Media Responseより)
 やがて日の出が始まり、辺りが明るくなってくると、あちらこちらから人が湧くように舗道に集ってきた。
走る人・歩く人、サイクリングする人・犬の散歩をする人、早朝の5時から7時位の間は、朝食前・出勤前などの貴重なリラックスタイムなのだろう。それぞれのリズムでこの時間を過ごしている姿が好ましかった。

多摩川原橋から東方を望む朝の日の出。多摩川の水量はまだ落ち着かずに、普段より増水しているままだ。(上)

朝もやの中、舗道を行き交人々、老若男女。素早い人もゆっくりな人も人それぞれ(中:五本松公園から東方向)

反対側も見れば、このとおり。段々日差しが強くなってきた。(下:西方向)



























この朝は、多摩川原橋の上流を探ってみようと思い、橋を越えてしばらくチャリで走ってみると、格好のざら瀬があった。かなり長いざら瀬ではあるが、堰堤のコンクリートが草に覆われていて、やや足場が悪かった。気をつけながら川岸に下りてみると、水量は多いものの、大分落ち着いてきていた。早速竿に毛鉤をつないで川面に流してみると、すぐ当たりがあり、12cmほどのヤマベが掛かってきた。
 釣り位置を変えながら釣りを続けると、その後もポツポツと釣れ続け、1時間ほどの間、この川の魚達に遊んでもらった。

ヤマベのメスの体色は銀色(上)、オスはパールマークの青色(中)、毛鉤を追う様は素早い。゛ビクンッ゛という、かなり強い当りがあるので、釣味はなかなか楽しいのだ。

毛鉤を追って来ても、必ずしも口にくわえるわけではない。つり落としたものも多かったが、釣れた小魚は持参した小さな魚篭に入れておいた。撮影した後、例によってすべて放流した。(下)



























7時を廻ったので、そろそろ引き揚げようと思い、釣り道具をしまって長靴をスニーカーに履き替えて、チャリでゆっくりと帰途に着いた。堤の舗道はまだ行き交う人の姿が多かった。
途中の道路わきに、素敵な花壇があって、紫の千日紅とヒガンバナがきれいに咲いていた(下2点)。脇には白ヒガンバナも植えられていて、秋のお彼岸近くの時期に咲くこの花をしばし眺めた。
さて、家に着いたら髭を剃って顔を洗い、朝食としようか。



日野正平とチャリオの、『こころ旅』

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最近、ちょっと気になるTV番組があって、時々覗いている。NHKのBSプレミアムで放映中の『日本縦断・こころ旅』だ。朝版は火・水・木・金の7:45~8:00(再放送もあり)、週末版が土(11:00~11:59)・日(11:30~12:29)で、拡大完結版再放送だ。普段はなかなか見られないので、もっぱら週末版をチェックして見ている。

 










ホームページより拝借したタイトルとイラスト。
フォトも同じくHPより。アドレスは、
http://www.nhk.or.jp/kokorotabi/index.html





旅人は、俳優日野正平。1949年生まれの団塊世代、個性派俳優として、NHK大河ドラマ「国盗り物語」の秀吉役や、民放の「新・必殺仕置き人」の軽妙な殺し屋役で御馴染みだ。『チャリオ』は、彼の相棒の自転車の名前、これに乗って、日本全国をチャリオとスタッフと共に周るのだ。旅の案内役は、視聴者から投稿されたお手紙。誰もが持っている「忘れられない心の風景」を求めて、目的地を探し当て、その場所でお手紙を読む、というスタイルだ。
『旅の行き先を決めるのは、視聴者のみなさまからお手紙やホームページに投稿していただいた「こころの風景」のエピソードです。「人生を変えた忘れられない場所」「ずっと残したい、ふるさとの風景」「誰かにそっと教えたい、こころの絶景」などなど。』(ホームページより)

 








第1回は京都から始まって、北陸・青森・北海道を周り、途中電車やバスに自転車ごと乗って(輪行)、時には飛行機で九州に移動し、福岡・長崎・佐賀・鹿児島を周って山陰へ。今年の秋は、北海道・東北を巡って関東地区を回る予定。2年半の間に行ったり来たりもあるが、まさに日本縦断を目ざす旅をしている。
番組を見ていて面白いのは、自転車目線だ。色々工夫してカメラの位置を自転車のペダルの高さに設定したり、旅人の後からあるいは前から撮ったり、時には一団となって連なる自転車部隊を遠景で撮ったり、自転車を置いて歩く姿をゆっくり撮ったり...とにかく、車で高速移動する風景とはまったく違った゛足で稼いだ景色゛がとても新鮮なのだ。『スローライフの景色』、とでも言おうか...
 チャリオに乗りながら、時折ギャグを飛ばしたり、歌を口ずさんだり、きつい坂道でぼやいたり、冷たい雨に打たれて泣きを入れたり...旅人日野正平の自然体がとてもいい。
そして、目的地について、投稿者の思い出の地で手紙を読むショットが素敵だ。一文字残さず読みながら、その人にとっての忘れえぬ風景の在り様が、見る人に伝わってくる。多くは、高齢のため、あるいは健康を害して、あるいは処々の事情で、今はその地を訪れることが叶わぬ人の思いが詰った手紙なのだ。




第254回目の「青森県中泊町・ITさんの心の風景」は、子供の頃板のような岩から飛び込んで遊んだという海の飛び込み台の思い出、不思議な形の岩だった。(上)

第256回は、「青森県鯵ヶ沢町のONさんの心の風景」、津軽藩発祥の地という種里城址には、杉古木に守られた藩創始者の墓が祭られていた。不思議なパワースポットだった。








その土地々々の食を楽しみながら、地元の人たちと触れ合いながら、自転車旅を続けていく。旅人の体力と相談しながらの旅だが、2年半もよく続いているものだ。最近は、視聴者にもよく知られるようになって、チャリオと共に声を掛けられることが多くなっているようだ。NHKの長寿番組・「鶴瓶の家族に乾杯」のように、番組の知名度も高くなっている気がする。こころの風景を求めて、訪れる思い出の景色がこれからも楽しみだ。

勝沼のぶどうの丘で、ワインの試飲三昧!

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ぶどうの丘のホテルから見渡せるブドウ畑は、なだらかなカーブを描きながら、丘陵地帯の山裾から下の市内まで、果てしなく続いている。実りの秋を感じさせてくれる絶景!。
All Photo by TAKA
健康おたくのYKさんに誘われて、勝沼のぶとうの丘に出かけてみた。聞けば、いくつかのシャトーやワイナリーを巡って、ご当地生産のワインを試飲できるというし、ぶどう園で熟したぶどうも食べられるというし、こんな話が来たらもちろん二つ返事でOK、万難排しても出かけるべし!ということになった。
当日は、台風の影響で雨と風が心配されていた。しかし、進路が日本海方向に反れたため、変わりやすい天気ではあったが、なかなかの゛ぶどう狩り日和゛となった。一日仕事を休んで、前日の午後から出かけたが、前もって届けておけば地域サービスの仕事も休むことが出来るし、交代で別の担当に任せられるので助かる。逆の場合もあって、その時は私が交代で担当することもある。まあお互い持ちつ持たれつなので、安心して休みが取れるのは嬉しいことだ。
お昼に都内を車で出発し、調布から首都高に乗って中央自動車道を一路勝沼まで。インターを降りて、小高い丘の上にある市営のホテルを目指していくと、一時間半ほどで目的地に着いた。平日なので渋滞も全くなく、ほんとに近いと感じた。「これなら、自宅から都心の銀座に行くのと大して変わらないね!」と頷きあったものだ。
このホテルには、本格的なレストランもあり、また「天空の湯」という名前の温泉が併設されている。早速、汗を流そう(大してかかなかったが?!)ということで、温泉につかってみた。
肌にじわっとしみてくるような、滑らかな単純泉は、身体がポカポカと温まってきて、とても気持ちよかった。3階の露天風呂から眺められる甲府盆地のパノラマは、なかなか見事。丘の上からの景色を眺めながら、ゆったりとお湯に浸かった。

ホテルの部屋は、最近内装を入れ替えたようで、清潔で広く快適だった。夕食のレストランを予約しておき、それまで時間があるので、地下のワインカーブでワインの試飲をしてみた。これが、どうしてどうして、最高だった。ワイナリーで、ワインを試飲したことは何度かあるが、このワインカーブには、甲府市推奨の約180銘柄のワインが集められており、望むのならば、全部試飲できる!!ただし、実際飲めれば、の話しだが。
地下入り口で、試飲用の容器・タートヴァン(1,100円也・金属製)を購入し、地下の樽テーブルの上にあるボトルから(栓は開けられている)自由に注いで飲めるのだ。ひと棚ごとに、ワインが並べられていて、気に入ればそのワインを買っていける。白・赤・ロゼ、甘口から辛口まで、フルボディからライトボディまで、頃合価格から高価なものまで、集められたワインと試飲ボトルの風景は圧巻だった。

私は、ワインと料理の相性を探求した日々を思い起こしながら(2012/9/26、「ピタ'グラスの定理と南仏ワイン」の項参照)、約20種類ほどのワインを飲んでみたが、これですっかりいい気持ちになってしまった。中でも、甲州シュールリーの白と、メルローの赤は、香りもよく美味しくて、杯を重ねてしまった。なんか、これだけでも、全部元を取ってしまった気分になって、楽しかった。

気楽な気持ちで、レストランに浴衣姿で入ってみると、受付のギャルソンに「浴衣はご遠慮を」と促され、部屋で着替えて再度入店、「天空の湯」に入って食事だけする人も多いようで、レストランは結構混んでいた。甲府市の夜景が見渡せる、見晴らしのいい席に座ってゆっくりと食事をした。ハウスワインの白と赤を飲みながら、本日の魚料理(さわらの炭火焼)ー私、とサーロインステーキーYKさん、パンと一緒にを食べたが、焼き方も味付けもなかなか美味しくて、満足・満腹の夕食だった。
翌朝はまた、天空の湯に浸かってから、ヴァイキングスタイルの朝食をとり、お土産のワインを買って、早めにホテルを出た。
天気予報では、甲府地区は変わりやすい天気で一雨もあるとの予想。ただし、大雨はなさそうなので、大月から山中湖を周って帰ろうということになった。
その前に、ぶどうが棚になっている風景をみてみようと、坂道の途中で駐車場に車を入れ、ぶどう畑の中を散策した。



 丘の天辺にあるホテルと周りのぶどう畑、坂道の車道と、畑の作業をする枝道が縦横にめぐらされ、なかなか珍しい風景だった(上)。

小型トラクターが通りそうな細道が延々と続いていた。収穫作業も結構大変そう(下)。
































恐らく、貴腐ワインを作ると思われるぶどう棚、熟してからも枝に残して水分を飛ばし、しわしわになってから収穫する。コクと甘味が強いワインが出来る(左)。
小さな朝顔の花がたくさん咲いていた。寒暖の差が大きいのだろう、色がとても鮮やかだった(右)。

勝沼インターから中央高速に入り、大月から138号線で山中湖を目指す。霧を含んだ厚い雲が山々を覆っているので、富士山も雲の中だった。山中湖に着くと、突然の強い風と雨が吹き付け、湖は高波で荒れていた。湖周辺を回って、ちょっと珈琲タイムにしようということで、途中で見つけたPaper Moonというお店に入ったみた。このお店が当り!アンティークとカフェを一緒にした雰囲気のいいお店だった。
 
温かい珈琲とアプリコット・チーズケーキを頼んでみたが、これがとても美味しかった。ケーキは大きいので、1人分を頼んで半分づつ食べたが、これで充分。ゆったりとした珈琲タイムだった。時折、日常を離れた空間で、ゆっくり時間を過ごすのもいいな、と感じた。

店内のインテリアも、アンティークを貴重にしたアンバー・カラーで、ドライフラワーがあちこちに飾られているのも、落ち着く雰囲気だった。



























山中湖から御殿場に抜ける道は、まだ強い雨が降っていたのだが、東名に入りトンネルを抜けると、青空が広がる好天気。まことに変わりやすイ天気の中を、山々を巡って帰ってきた。でも昼過ぎには都内に戻ってこられた。ワインの試飲が存分に楽しめた素敵旅だった。


お土産にしたワイン2本:
メルローとべりーAを熟成させた、「ルバイヤート・ルージュ」の赤(左)。滑らかなタンニンでやわらかな飲み口(左)。
甲州をシュールリー醸造法で作った「勝沼シュールリー」の白。澱を取り除き、すっきりとした飲み口の辛口ワイン、私の好みの味です(右)。
Photo by YK














興味のある方は、下ののHP閲覧をどうぞ。
http://budounooka.com/hpgen/HPB/entries/1.html

「ミネソタのタマゴ売り」と、「いそしぎ」

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OBさん宅での音楽会、左よりNOさんのGt伴奏で『天城越え』を歌うのは、ジャス・シンガーのリカさん、ウッチー(Gt)、大介(シンガー・ソング・ライター)、KDさん、チャーリー、OBさん。ホームパーティは夜更けまで続いた。
All Photo by TAKA
狛江駅前の広いマンションにお住まいのOBさんのお宅で音楽会が開かれたので、今回も寄らせていただいた。不定期開催ではあるが、ホストはもちろんOBさん、音友ウッチーが呼びかけ人で、その夜も集まった8人で、賑やかな会となった。食べ物・飲み物は基本的にホストが用意してくれるのだが、そこは飲み助達なので、各自も酒やつまみを持ち寄ることにしている。
OBさんのリビングには、アップライト・ピアノがあり、ご自慢のオーディオ・システム(JBLの大型スピーカーやLPレコードを聞けるプレイヤーなど)が据え付けられていて、この音を聞くだけでもとても迫力がある。好きなミュージシャンのレコードやライブ動画を皆で見たり、ギター・ベース・ピアノで曲をセッションしたり、時にはスタジオとしてリハーサルをさせていただいたり、時折お世話になっている。二重のしっかりした防音工事が施されているので、音が漏れる心配がないのも助かる。
その夜、OBさん(薬剤師がお仕事)の友人のKDさん(お医者さん)は、友人のギタリスト(クラリネットも吹くそうな)のNOさんと一緒に来られ、私が着いた時(夕刻6時半頃)には、すでに飲み始めて盛り上がっていた。概ねメンバーが揃った時、KDさんが持ってきたLP名盤を聞こう、ということで、ナベサダの1954年録音のジャズ・ライブを皆で聴いてみた。2枚組みでやや長かったが、迫力ある演奏だった。部屋は一瞬、ジャズ喫茶の雰囲気となり、腕組みしたり、目をつむったり、皆真剣に聞いてしまった。私は、あまりに力一杯の演奏なので、途中でやや疲れてしまったけれど、往年の熱演は懐かしくもあった。
名盤を聴いた後、雰囲気を変えようということで、ウッチーが「タカちゃん、ボサノヴァをやろう」と水を向けてきた。私の歌とGt、ウッチーのGtソロで、「コルコヴァード」と「アントニコ」、そしてリカさんのピアノも加わって、「黒いオルフェ」を披露した。チャーリーはこの夜、ベース持参でなかったので、加われなかった。最近の私は楽譜がなくても、歌い演奏できる曲が増えたので、その場にGtがあれば、すぐセッションに入れる(この夜は一応持参したが)。コテコテのジャズから、しっとりしたボサノヴァに変わって、皆さんも雰囲気がほぐれたようだった。
さあ、それからが大変!! 昔ギター流しをやっていたという触れ込みの(ほんとかいな?)NOさんが、持参のギターと歌本(赤本という歌謡曲全集)をひろげて伴奏し、大介は歌うは、リカさんは歌うは、ウッチーも私も歌い、昭和歌謡大会(戦前の昭和初期も加わって)となって、異様に盛り上がってしまった。ほとんどが、子供の頃(小・中学生)聞いたことがあり、青春の頃のように自分で歌ったわけではないのに、何故か覚えている、という歌だ。「船頭小唄」、「ゴンドラの歌」、「影をしたいて」、「旅の夜風」など々。発達盛りの若い脳細胞は、こんな歌を聞いただけでも、しっかりと結晶記憶として60半ばの年齢でも覚えているものだ。それに反し、疲労も蓄積しむしろ縮んでいく危険性のある現在の脳細胞では、さっき聞いたことでもすぐ忘れてしまう。ヤレヤレだが、NOさんの流しギターのおかげで、色々な歌を思い出した。中でも、皆が1番喜んだのが「ミネソタのタマゴ売り」(暁てる子唄)。
 ♪  コッコッコッコー コケッコー! コッコッコッコー コケッコー!
      わたしはミネソタの タマゴ売り  
   町中で一番の人気者 つやつや産みたて 買わないか 
  タマゴに黄味と白味がなけりゃ お代はいらない コッコッコッコー コケッコー! ♪
いやぁ~、皆さん覚えているもんですねぇ!! ほんとに感心しました。「なぜミネソタなの?  タマゴの特産地だったの?」とか、「元歌があるんじゃない?」などと疑問が噴出したが、誰も詳細を知らなかった。しかし、コテコテのジャズから静かなボサノヴァへ、そして最後は珍しい昭和歌謡へと、めちゃくちゃ落差のある歌会だったが、居残って飲み続けるKDさん・NOさんに挨拶して、11時頃退散させていただいた。
さて、毎月第3金曜日は、経堂の音楽酒場ピックで、ジャズ・ボサノヴァナイトが開かれる。オープンマイクで1人、あるいは1ユニット(バンド)3曲で2廻しのスタイルで開かれている音楽会だ。この店で私自身の係わるバンドのライブも時折やらせていただいているので、差しさわりのない限り毎月寄るようにしている。この夜も、常連のNZさん(ギタリスト)が、若くてきれいな女性ボサノヴァ歌手・KRさんと一緒に来ていたし、地元のバンド「やっちゃんず」 のリーダー・YD(ベーシスト)さんもメンバーと共に来たので、結構賑やかな会となった。やっちゃんずは、ヴォーカルの歌でしっとりとした「Loving You」や、Tsのナンバーでテンポのいい「Wave」などをご披露。Drはいないけれど、YDさんのしっかりとしたリズムで曲をまとめていた(上)。

来週、大塚のライブハウスで一緒にボサノヴァ・ライブをやる予定のお2人は、選曲とリハを兼ねての出演だったと言っていたが、初めてコンビを組んだ割には、歌とGtがよくマッチしていて、聴いていても気持ちが良かった。よく知られている「ドラリス」や、「愛の語らい」も、KRさんの伸びやかな声とNZさんの巧みなGt演奏がハーモニーしていた。終わった後、「NZさん、何時になくまじめにやってたねー!」と言うと、「最初の内だけで、そのうちすぐにくだけてしまいますよ。」と笑っていたが、そりぁ、綺麗で若い女性歌手とのコンビでは、力の入り方が全然違うでしょうよ!(下)


私はといえば、「イパネマの娘」と「君に話そう(Wave)をポル語と日本語詞でGt弾き語りしたり、「キャラバン」を弾き語りしたりしたが、お借りした店置きのOvation・エレアコ(ネックがやや長い)が段々と指になじんで、後半はいい音を出すことが出来た。
ひと通り、持ち歌披露が終わった後、何か皆でやろうよとYDさんが声を掛けてきたので、私が持参したセッション用の楽譜(1曲につき3~4枚)の中から、「いそしぎーThe Shadow of Your Smile」と「All of Me」をセッションした。まず、私が歌い、次がGtソロ(NZさん)ーPfソローTsソローBaソロ(YDさん)、最後にまた私が歌って終わるという順番で。これがとても楽しかった。初めてお会いした方たちとも、ひとつの曲を一緒に歌い・演奏して楽しむことが出来るのはセッションの面白さ。真剣勝負のようなソロライブやバンドライブともまた違った、気楽でくつろげる表現の楽しさがある。
夜も更けてきたので、居残るやっちゃんずの方たちに挨拶し、マスターと吉田さんに「来月もまた~!」と伝えて、帰途についた。

やわらかな花色が楽しめた今年の秋バラ

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サーモンピンクがかった明るい花色のシルバ(仏・HT)、開き始めた蕾がきれいだった。
神代植物園にて。 All Phot by TAKA
台風26号が通過した後、週末の関東地方は大雨が降った。ちょうど秋バラのベスト・シーズンなのに、この雨では大分バラの花が傷んでしまうな、と心配していたが、週始めの午後に神代植物園を訪れてみると、雲間から陽射しもさしていいお天気となった。自宅から植物園までは、自転車で野川の遊歩道(サイクリング・ロード)をゆっくりと走り、植物園前の急坂だけはチャリを引き上げて約20分で園に辿り着く。最近、公営の施設を訪れると、65歳以上は半額(500→250円)なので、なんかちょっと得をした気がする。これも、年配者は大いに外出して施設を利用してください、というありがたい配慮と思ってせっせと出かけようと思っている。

















「シルバ」と同系色ながら、やや花色が濃い「マジョレット」(仏・HT)、開いた花の形がやわらかだった(左)。かたや「天女」(日・HT)の花びらは、外に捲くれ込むバラ特有の形。ややベージュがかったピンク色がやさしげだった(右)。
秋バラは夏バラに較べると花数は半減するが、暑い夏から涼しい秋に移る気温のせいか、花色は鮮やかになる。バラ園を見渡してみると、花数が少なく感じた。酷暑の夏を経て花木に元気がないのか、また台風がいくつも日本列島を通過したので、激しい雨や風で痛めつけられたのか?
ゆっくりと園内を散策してみると、何時もは沢山の花をつけている「サムライ」も「プリンセス・ド・モナコ」も、花や蕾の数が少なかった。赤や黄色・ピンクなど、原色系の花が少なく、従来あまり見られなかった゛柔らかい花色゛のバラをいくつか見ることが出来てよかった。





















私の好きな「マチルダ」(仏・Fl)。蕾から花びらが開き、そして開ききるまで、花色は徐々に変わっていくが、形も色も共に失わないのが素敵だ。移ろいやすい花の美しさの中で、咲いてすぐ朽ちてしまうバラ花が多いのだが、「サムライ」や「マチルダ」の様に、美しさを失わないパラ花に出会うと、とても心が華やぐ。少し色が褪めたような全開の花(上)と5分咲きの花(下・左)、そして澄んで艶やかな蕾の花色(下・右)、移り行く花色が楽しめて良かった。



「バニラ・パフューム」(米・HT)という珍しい名前のバラの香りをかいで見ると、確かにバニラのにおいがした。ベージュが勝ったサーモン・ピンク色、とてもやわらかな花色だった。

今回お弁当と保温ボトルを持参したが、久し振りに稲荷ずしを作った。煮染めた油揚げに、炒り胡麻と刻み生姜を入れた酢飯(玄米黒酢で味付け)を押し入れて作り、おかずは、「芋・タコ・南京」の煮しめとキュウリ・トマト。ティーパックのお茶を飲みながらいただいたが、とても美味しかった。
最近は出かけるにしても、飲み物やサンドイッチなど持参が多い。時間や飲食店探しを気にせずに食べられるし、ベンチや持参のマットで、場所を選ばずに食べられるのがいい。
絵の題材を探したいと、カメラ持参でご一緒した絵友のHIさんも、サイクリングと秋バラを楽しまれたようだった。
帰りは、ほとんど緩やかかな下り坂。陽射しは少なかったが、暑くもなく寒くもなく、快適なバラ見日和だった。
 「芋・タコ・南京」は、出し汁でタコを10分ほど煮て柔らかくしてから、酒・醤油・みりんと砂糖少々で煮付けると美味しく出来上がる。お芋とカボチャは、串で煮上がりを確かめるといい。煮あがったら火を止めてしばらく冷ましながら煮汁を含ませると、味がしっかり染みる。







最近の料理で美味しかったのは、「マグロとサーモンの漬け、アボカド・わさび乗せ」。沸騰したお湯にマグロとサーモンの切り身を順次入れ、30秒位(表面がシモフリになる程度)で引き揚げ、氷入りの冷水で冷ます。
漬け汁は、出し汁に酒・醤油・みりんを入れて作り、冷ましておく。
漬け汁を入れた容器やパックなどに、湯がいた切り身を入れて1~2時間冷蔵庫で寝かす。
アボカドは、実をスプーンで取り出し細かく刻み、ここにわさび入れてよく混ぜる。渋みの少ない赤ワインと共に、刺身に切ったマグロとサーモンの上に、アボカド・わさびを乗せていただくと、なかなかの美味でありますよ。

「ミケランジェロ展 天才の軌跡」を見て

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久し振りに上野の西洋美術博物館に出かけてみた。『システィナ礼拝堂500年祭記念・ミケランジェロ展 天才の軌跡』と謳った絵画展だ。
ミケランジェロについては、私はよく知らない。というよりは、イタリア・ルネッサンスの芸術家の中では、「春の戴冠」や「ビーナスの誕生」を描いたボッティチェッリや、「改悛するマグダラのマリア」を残したティツアーノ、「モナリザ」の天才・レオナルド・ダ・ビンチなど、より人間的な表現を追及した作家に興味があり、大理石彫刻(ダビデ像)やシスティナ礼拝堂の天井画で知られるミケランジェルについては、ローマ教会御用達作家のイメージが強く、興味があまりなかったといってもいい。
今回の展覧会は、ミケランジェロの素描や彫刻・書簡などを代々受け継いできた一族(ブオナローティ家)が財団で運営する「カーサ・ブオナローティ」との提携で実現したものだが、かなり地味な展覧会ではある。(主催はTBSと朝日新聞社)
ただ、この展覧会の無料招待券を入手した絵友のHIさんのお誘いもあったので、ただで楽しんで来てしまった。

正直言って、4つのテーマに別れた各展示室を回ってみても、書簡やシスティナ礼拝堂天井画<以下、「天井画」に省略>のための人体素描(ほとんど筋肉図)や、彫刻のための小さなトルソなどがあるだけで、よくこの内容で展覧会を開いたよね~! という感じだった(ファンの方には申し訳ないが)。「天井画」についても、写真撮影を基にした大きな印刷パネルが展示されていたが、修復なった作品の素晴らしい色合い(鮮やかなパステルカラー)を再現するには程遠く、暗くて沈んだ印刷色はちょっと無残なものだった。
私にとっては、映像コーナーで上映されていた「天井画」の修復ドキュメンタリー動画(TV番組録画)が1番の見物だった。絵画展に来て、展示作品ではなく、会場の一角で放映されていた動画がよかった、というのもおかしな話だが。数百年の間に、埃や汚れ・以前の修復で覆われた上地を、特殊な洗剤で丁寧に拭いててゆくと、16世紀始めに描かれたオリジナルの色が蘇ってきた。それは、ライトピンク・ライトブルー・ベージュ・ライトオレンジ・ライトグリーン・ホワイトなど、輝かしいパステル色というか、蛍光色というか、目にも鮮やかな衣装と人体色だった。これには、とても感激した。
後日、YouTubeを覗いてみたら、『システィナ礼拝堂・壁画修復7年の記録』の動画がその1~その8(TBS制作か?)まであったので、時間を見てゆっくり拝見しようと思っている。




















「デルフィの巫女」(左)と「リビアの巫女」(右)、ともに修復後の「天井画」(YouTube画像より)。肌の色といい衣装の鮮やかさといい素晴らしい作品だ。

ひとつの収穫としては、展示作品の案内の中に、『「天井画」の作品群はマニエリスムの表現だった』という一文を見つけたことだ。ミケランジェロは、人体解剖や筋肉・骨格の研究から、人体の筋肉素描を数多く残しているが(これは、ダ・ビンチも同じ)、その探求から得たものを、聖書に題材を取った場面構図や聖人図に結実させている。「天井画」をローマ・カトリックの総本山の要請で描いた時期は、丁度ヨーロッパ各地に宗教改革の嵐が吹き荒れた頃で、反宗教改革(カソリックの巻き返し)のために、「カソリックを信じないものは、地獄に落ちる」という警告メッセージを示さなければならない危機感が法王庁にはあった。
ミケランジェロが描いたキリストや12使徒の人物画は、皆゛マッチョマン゛だ。女性像や天使像ですら、筋肉隆々のマッチョだ。彼らは皆、彼が理想とするたくましい骨格と筋肉を持った人体図で描かれている。身体の不自然な動きも、現実の人間身体をよりり強調した、望ましい姿になっている。
この人物画の描き方は、やはり当時のスペイン王国で、カソリックの寺院祭壇画をたくさん描いたエル・グレコの人物画に共通するものがある。グレコの曲がりくねってデフォルメされた聖人図も、彼が(あるいは、当時のカソリック勢力が)イメージした理想の人体図だったのだと思う。
「マニエリスム」の両巨匠が、ともに反宗教改革のパブリシティを担った作家であったことも、新しい発見だった。
とは言え、それがミケランジェロの作家としての評価を貶めるものではないのは、言うまでもないことだ。彼の人体研究に基づく「天井画」の素晴らしさは、誰もが認めているものだと思う。ただ、それを大いに好むかどうかは、人それぞれだろう。


第5回 ザ・タペストリー ライブのお知らせ

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第5回
THE TAPESTRY LIVE
1964年 東京オリンピックの時、高校3年生だった。
2013年 音楽で甦る青春!
2020年 東京オリンピックの年にはオリジナル曲で勝負!!

開催日:20131130開場12:30 開演13:00 閉場16:00
会 場:東京都新宿区新宿2-8-1セブンビル2F レストランパペラ
Tel03-3350-0208 東京メトロ丸の内線・新宿御苑駅1番出口前 http://currypapera.moo.jp/
会 費:4,000本格インド料理バイキング・フリードリンク
主 催:ザ・タペストリー後援:金四会
予 約:武内克己Tel090-6043-8150メールqq5g6mgq9@miracle.ocn.ne.jpまで 

ザ・タペストリー:バンドのプロフィール
2010年秋、長野高校1964年度卒業生6名でバンド結成。卒業後の各メンバー得意音楽ジャンルは、ジャズ・ボサノヴァ・ハワイアン・R&B・カントリー・フォーク・J-Popと様々だけれど、「みんなの持ち味を織り込んだタペストリーのような音楽を一緒にやりたいね」と月1回以上の合同練習と年2回の人前ライブを続けて、石の上にも3年経ちました。その間、バンド活動を伝え聞いた同期の仲間が次々と参加、総勢13名(女性3名、男性10名、平均年齢67才)の陣容で、「目指せ!2020東京オリンピックの年に大勝負!」を合言葉に精進を重ねております。

今回のライブ内容
第1部は、スタンダード・ナンバーを中心に、お馴染みの曲を披露
第2部は、AYAとゲストメンバーの魅力と個性をめいっぱいに発揮。飛び入り大歓迎!
第3部は、オリジナル曲や力作曲で、タペストリーの新しいチャレンジをお聴かせします

<ザ・タペストリー:メンバーのプロフィール&コードネーム


<左より>ヨッシー(Bj)、マッキー(As)、TAKAGt)、QP村山(Dr)、AYABa
4回ライブ(2103/6/1:音楽酒場ピック)より Photo by Kouzu & TAKA

マッキー(高久正明/3年1組) 金鵄祭で「闘牛士のマンボ」をサックスで熱演、全校のアイドルとなった。大学、社会人とサックス修行を継続、タペストリーのコンサートマスターとして、50年の歳月を込めた「闘牛士のマンボ」を今宵もブローする。
QP村山村山浩司/3年1組) タペストリー以外でもバンマスを務めるバンドは、中高年で毎回満員の人気バンド。横浜で隔月定期ライブを開催中。当バンドではTAKAとのコンビでオリジナル曲を制作、今回3曲目「叶わぬ恋」が完成。乞うご期待。
AYA松藤旧姓柳沢章子/25組から転出。米国でも絶賛されたハワイアンのスチールギターは定評のあるところ。しかしタペストリーでは、エレキベースでサウンドをサポート。バンドの音楽面での的確なアドバイスに信頼が高い。
ヨッシー(山口義憲)/3年5組 学生時代からバンジョーを弾いて、古いジャズにどっぷり浸かっていたが、ハワイアンをバンジョーで弾くのがこんなに楽しいとは知りませんでした。練習後の呑み会が、練習時間とほぼ同じ長さになるのもすごく楽しい。
  ■TAKA(高地智)/3年9組 タペストリーのバンドマスター。プロ級のボサノヴァ・ギターとボーカルにはファンも多い。最   近、外国曲を自分で訳詩し、日本語で歌うという試みに、今注目が集まり始めている。

シロ―(宮沢四朗)/3年1組 高校時代はブラスバンドの指揮者で、後姿しか記憶になかった。タペストリーでは、フルートを客席に向かって吹いている姿と、豊かなホワイトヘアーでビジュアル的にも好評。
トオルちゃん(井原徹)/3年1組 学生時代はフォークソング・トリオで歌っていた。卒業後はカラオケ専門。タペストリーのボーカルとして、フォーク、河嶋英五、小椋佳など青春の歌を50年のキャリアで歌う。
原ちゃん白井(旧姓原)憲子/3年3組 ボーカルとコーラスを担当。“愛の讃歌”を日本語とフランス語で歌った。五人の孫たちと童謡を歌いすぎてハスキーボイスに。クラシックの合唱団のメンバーでもある。
hiroko栢木(旧姓柳田)宏子/3年4組 「筋トレで、10年前の洋服が着られるようになり、ステージ衣装の幅が広がりうれしい バンドに参加してよかった」ボーカル、コーラス、サンバ・ホイッスルを担当。
タケちゃん(武内克己)/3年2組 金四会の世話役にしてハモニカの名手。師について演奏を学びながら定期的にコンサートに出演。タペストリーでは、独自の境地のソロ演奏をタップリと聴かせる。
まっちゃん(松本正重)/3年7組  高校・大学と男声合唱団で活躍し、卒業後も3つの合唱団でハーモニーを楽しんでいる。今年1月、ウィーンで開催された“ヴェルディ・コンサート合唱団”に参加した。
タカオちゃん (松木孝夫/3年3組 長野高校ブラバン班長として活躍。当時の楽器は小バスで低音担当。リタイヤを機に「娘のお下がりのトランペットを手にし、カラオケボックスで猛(?)練習。期待と不安の練習 の日々は、あの青春時代の想いと似ているような気持です」
ナッケン(中澤憲二/3年2組) タペストリーに参加のため50年ぶりのトランペットに再挑戦。11月30日は『甦るか? !往時の青春』をテーマに、努力・研鑽・修練の成果が発揮される予定。高校ブラバン時代の愛称、昔の名前“ナッケン”をコードネームに新たなデビュー!


<フォト上より>シロー(Fl)、トオルちゃん(Vo
<フォト下 左より>hiroko & 原ちゃん(Cho)、タカオちゃんTr & ナッケンTr)、タケちゃん(Hm


満3年を迎える我等がバンドのライブです。今回は、とても賑やかなライブになりそうです。
ご予約は、武内克己、またはTAKA(Email:jovialtaka@ace.ocn.ne.jp)まで。
皆様の来場をお待ちしております。

フィギュア・スケート ISU・GPS NHK杯 女子シングルより

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今年のNHK杯の表彰台に上がったのは、浅田真央(金)/エレーナ・ラジオノア(銀)/鈴木明子(銅)の3人、なかなか見ごたえのある競技が続いた。 ALL Photo by Zimbio

国際スケート連盟(ISU)が主催する「グランプリシリーズ(GPS)」は、世界の有力フィギュア・スケート選手が出場する競技会で、2013-2014年度のシーズンは、以下の六都市を転戦して開催される。スケート・アメリカ(デトロイト・10/18~)、スケート・カナダ(セントジョン・10/25~)、中国杯(北京・11/1~)、NHK杯(東京・11/8~)、エリック・ボンパール杯(パリ・11/15~)、ロステレコム杯(モスクワ・11/22~)、グランプリ・ファイナル(福岡・12/5~)。グランプリ・ファイナルに出場できるのは、5会場での上位成績者。年明けに、ヨーロッパ選手権(ブタペスト・1/13~)、四大陸選手権(台北・1/20~)、そして、3月24日から埼玉市で開催される世界フィギュア・スケート選手権は、GPSシリーズの上位成績者が出場できる大会で、ここでの優勝者は、オリンピック優勝者と同等あるいはそれ以上の栄誉を与えられる。その間に、ソチ冬季オリンピックがロシアで開催される(2/6~2/23)。
ここ7年間の世界選手権優勝者や表彰台に上がった選手を見ても、女子シングルでは、カロリーナ・コストナー(伊)は第一線を退き、キムヨナ(韓)もシリーズに出ていない。アリョーナ・レオノア(露)も往年の勢いを欠く。近年台頭著印しい日本勢では、浅田真央が復活、ベテランの鈴木明子も元気、安藤美姫はGPSシリーズに出場枠はないが、成長が目覚しい若手(村上佳奈子や宮原知子など)も加わって選手層が厚いので、善戦が期待できる。最近のフィギュア・スケート(FS)の人気は高く、ファンも増えているように感じる。
今年のGPS・カナダ杯優勝者のユリア・リピニツカヤと中国杯優勝者のアンナ・ポゴリラヤのロシア勢が、NHK杯には出場しないで他の大会に回ったが、若手を中心に元気を増しているし、アシュリー・ワグナー(アメリカ杯2位)や今回出場のグレーシー・ゴールド(カナダ杯3位)のアメリカ勢 からも目は離せない。
かつて、荒川静香がトリノ・冬季オリンピック(2006年2月)で金メダルを獲得した時、当時の日本のマスコミは、どの各社も優勝を予測していなかった。ただ、アメリカのマスコミは、彼女の優勝を的確に予測していた。それは、金メダリストはフロックでは決して無く、その近年の真の実力者が得ることを、GPSシリーズと世界選手権の結果から予見していたのだ。彼女は、サーシャ・コーエンとミシェル・クワン(ともに米)を押さえて、2004年の世界選手権(ドルトムントで開催)の優勝者であり、そのシーズンのGPSシリーズでも好成績を残していた。当時の日本マスコミには、この認識が薄く、タレントのような人気や過度の期待感からオリンピックの金メダリストを願望していたに過ぎなかったと思う。そのシーズンの一連の成績と世界選手権での結果が、FS選手の大舞台での競技成績に直結することを、よく理解する必要があるのだ。




























ジャンプが安定してきた浅田真央(日)、女子FS選手の中でも屈指の実力者となった(左)。
エレーナ・ラジオノワ(ロ)の゛ビールマン・スピン゛は、出場選手の中でもNO,1の美しさ、ジュニアからシニアに入ったばかりの若干14歳、オリンピックは年齢制限で出場不可(右)。

さて、前置きが長くなったが、浅田真央(金メダル)の最近の演技は安心して見ていられるようになった。前回オリンピックでキムヨナに敗れた後、佐藤信夫コーチのもとでスピンやステップを見直し、ジャンプだけに頼らない総合的な演技改善に打ち込んできた結果が、ようやく実ってきた。今シーズン始めからアメリカ杯を優勝し、仕上がりの良さをアピールしている。
今回演技でも、まだトリプル・アクセル(3,5回転)の着地に課題があるものの、フリー・ショート共にしっかり回っている。フリーの課題曲:「ノクターン」(ピアノソロ)に乗った滑降では、すべてのジャンプ(コンビネーションも)をノーミスで決め、スピンもステップも抜群によかった。特に、演技と演技をつなぐ゛間゛がとてもスムーズ、曲調に合わせた身体の動きは、足や手先まで良く伸びて細かな表現まで出来ていた。ステップのかなり複雑な動きも、それを感じさせない滑らかさがあった。演技中の表情にもゆとりが感じられた。過去3回(金2・銀1)、世界選手権の表彰台に上っている彼女にとって、今シーズンのソチオリンピックと2014世界選手権は、競技生活の集大成になるだろう。今シーズンでの引退が伝えられているが、私はまだまだ行けるのではないかと思っている。

最近低迷していたロシア勢ではあるが、今シーズンはジュニアから上がってきた若手選手の活躍が目立っている。エレーナ・ラジオノワ(銀メダル)の演技には、正直私もびっくりした。゛彗星のように登場してきた゛というか、ロシア勢恐るべし!の印象を強くした。フリーの演技は、映画「フリーダ」のテーマ曲だったが、ビアソラ風のタンゴのリズムに乗ってジャンプを次々に決め、レイバックスピン・ビールマンスピンの美しさも抜群、ステップも滑らかで途切れがなく、155cmの細身な身体が大きく見えた。2013年のジュニア選手権(ミラノ)の表彰台に上った3人は、共にロシア選手(E・ラジオノワ:金 / J・リプニツカヤ:銀 / A・ポゴリラヤ:銅)、今後彼女等の動向から目を離せなくなった。





























今年28歳のベテラン選手・鈴木明子(日・銅メダル)は、今シーズンがラスト・シーズンと伝えられているが、演技はショートの方が良かった。テーマ曲「愛の賛歌」(ヴァイオリンのストリングス)に乗って、ジャンプはノーミス、スピン・ステップともに、メリハリがあってスムーズな滑りだった。フリーでは、ジャンプが上手く行かず後半に乱れたが、それでも全体をまとめる力はやはり長年のキャリアを感じさせてくれる素晴らしいものだった(上左)。
ミシェル・クワン、サーシャ・コーエンが第一線を退いた後、アメリカ勢が表彰台に上ることがなかなか難しくなっている。アリッサ・シズニーも今シーズンから姿を消している中で、彼女の後継者を髣髴とさせてくれるグレイシー・ゴールドはまだ18歳、長身で細身の身体から醸し出す雰囲気は、゛Gracy゛の名前によく合っている。フリーの演技は、チャイコフスキーの「眠れる森の美女」(オーケストラ)に乗って滑ったが、スピン(レイバックとビールマン)は、線がぶれず回転スピードも速くてとても良かった(A・シズニーもこれを得意としていた)。ジャンプにミスが続き、惜しくも表彰台を逃したが、アシュリー・ワグナーと共に今後も表彰台に上る有力選手であることは間違いないと思う。

その他、長身の身体で高いジャンプを次々と決めたベテラン(27歳)のヴァレンチノ・マルケイ(伊)、ジュニアから上がってきて、ジャンプ・ステップ・スピン共にバランスのいい演技を見せた宮原知子(日)、往年の勢いがなく演技にも精彩を欠いたアリョーナ・レオノア(ロ)など、なかなか見ごたえのある演技を楽しめたNHK杯・女子シングルだった。


今後の活躍が楽しみな宮原知子、15歳の高校生

フィギュア・スケート ISU GPS 男子シングルより

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男子シングルの表彰台は、高橋大輔(日・金)、織田信成(日・銀)、ジェルミー・アボット(米・銅)の3人だった。
 All Photo by Zimbio
今シーズン(2013/2014)のGPS・男子シングル戦で表彰台に上がった有力選手を見ると、パトリック・チャンは相変わらず健在(カナダ杯・金)、高橋大輔はアメリカ杯で4位だったものの、このNHK杯を制して実力者振りをアピールした(日・金)。羽生結弦は、カナダ杯でP・チャンに次ぐ好成績(日・銀)、織田信成も頑張ってカナダ杯・銅、NHK杯・銀、小塚嵩彦はいまひとつ波に乗れずに中国杯・銅、町田樹はアメリカ杯に優勝して(日・金)ファンをうならせた。日本人選手たちの活躍と実力のしのぎ合いを横目に、アダム・リッポン(米)はアメリカ杯・銀 / NHK杯4位、ジェルミー・アボット(米)もNHK杯・銅に食い込んで、アメリカ勢の実力伯仲振りを示した。中国杯・金のハン・ヤン(中)と、銀のマキシム・コブトン(ロ)については、私自身も滑走を見ていないのでなんとも言えないが、ダークホース的存在となるのだろうか? やはり、ここ数年間ライバルとして激しいバトルをくり返してきた、P・チャンと高橋大輔のどちらかが、世界選手権とソチ・冬季オリンピックのFS男子シングルを制するのは、かなり確実性が高いと思われる。
□ 



























 高橋大輔の芸術的なスピン(左)と、織田信成の高さのあるジャンプ(右)、元気な信成が戻ってきた。

そのNHK杯での高橋大輔(日・金)の滑りは、アメリカ杯での不振をすっきりと拭うような完璧に近いものだった。冒頭の4回転ジャンプを成功させて一気に波に乗った。テーマ曲は「ビートルズ・メドレー」、ハープ・ストリングス・アコーデオン・アコースティックギターの柔らかな音色による、懐かしいビートルズ・ナンバーが会場を包んだ。曲に乗ってのメリハリの効いたステップは、現在のところ世界ナンバー・ワンだろう。スピンのスピードも申し分なく、コンビネーション・ジャンプで小さなミスがあった以外、7種類のジャンプも素晴らしかった。いわゆる芸術点というか、スケーティングの音楽表現に関しては、非常にレベルが高かったと思う。ラテンのリズムに乗っても、クラシックのハーモニーに乗っても、彼の演技は常に高レベルの評価を得ている。この調子を維持して、世界選手権とオリンピックに望んでほしいものだ。

一度不振の谷間に沈んでしまったかに見えた織田信成(日・銀)の復活は驚きだった。特にジャンプの不成功が全体に悪影響を及ぼしていた昨シーズンまでの滑りとは格段に違っていた。コンビネーションジャンプ(4→2回転)が3回転になってしまったミスはあったが、後半になってもスタミナが衰えず、次々にジャンプを決めたのはお見事。ジャンプの良さが、スピンやステップにも好影響を与え、全体に好印象のすべりだった。お馴染みの「ウィリアムテル序曲」の軽快なメロディも、演技の軽やかさに繫がっていた。



179cmの長身から繰り出すジェレミー・アボットの演技は、迫力満点(上) 

銅メダルのジェレミー・アボット(米)と、4位のアダムリッポン(米)の凌ぎあいも見ものだったが、残念だったのは、ハビエル・フェルナンデス(SP)、得意の4回転ジャンプが決まらず、スピンもステップもバランスが崩れて精彩を欠いた(5位)。昨シーズンの世界選手権・銅の彼も、今シーズンはまだ調子が出ていない。同じく・銀のデニス・テン(カザフ)は、今回の中国杯4位、アルチュール・ガチンスキー(ロ)・ブライアン・シュベール(仏)のヨーロッパ勢は、今シーズン入賞にも届いていないのだ。
今後、GPSファイナル→世界選手権に向かって、どの選手が調子を上げてくるのか? 高橋大輔とパトリック・チャンの間に誰が割り込んでくるのか? 今後も楽しみな展開が続く。

錦秋の紅葉を、箱根美術館の庭園で堪能した。

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箱根美術館の茶室・真和亭の前で葉を広げるイロハモミジの銘木、紅葉の枝振りと鮮やかな゛紅・くれない゛が見事だった。 All Photo by TAKA
この秋は、どこの紅葉を見ようか?と思ったとき、今まで行った事がなかった紅葉時の箱根美術館を選んでみた。数回見に行っている高尾の紅葉も、やたら人が多い割には、本当にきれいな゛イロハモミジ゛や゛オオモミジ゛は少ないし、名園といわれる都内の小石川後楽園・小石川植物園・六義園・平林寺などにしても、数本~10数本の紅葉の木があるだけで、とても見て満足するには至らない。信州の高原育ちの私は、秋には近くの山々や高原で、本当にきれいな紅葉を見ることが出来たし、秋のハイキングや山歩きはとても楽しかった。飯綱・戸隠高原、志賀・菅平高原、妙高や美ヶ原にしても、山々の広葉樹や湖畔の唐松・糸杉が色づく様は、まるですべての絵の具を散りばめたような美しさだった。まさに、「錦秋」と呼ぶにふさわしかった。








 苔庭の手入れも行き届いていて、庭を巡る遊歩道の石畳とモミジの木がきれいにレイアウトされていた。苔の緑と色付き半ばの葉の色(緑と薄赤)のコントラストも素晴らしかった。



木々の間を縫って差し込む陽の光は、びっしりと生える緑苔の上に落ちた紅葉が散り敷き、不思議な文様を作り出していた。めったに見れない絶景。












今回の紅葉見物のきっかけになったのは、小田急電鉄のCMだった。ネットで各地の紅葉情報を調べていたら、箱根美術館に行き着いた。箱根の紅葉名所の中で、随一の紅葉スポットというではないか。CMも、なんとなく京都の紅葉名所か(小田急が京都を取り上げるわけが無いのに)と思って見過ごしていたが、美術館の庭園にあるお茶室から見た動画と映像だと解かった。そういえば、小田急駅貼りのポスターでも見ていたじゃないの!古い陶器のコレクションをみた美術館の昔のイメージだけがあって、気づかなかったのだ。


庭園入り口近く、「萩の家」前のイロハモミジ、逆光に透けた葉色が、晴れた青い空と白雲に映えて見事だった。
その日、開館時間の9時半を目安に、都内を朝早く出て、東名・小田原厚木道路・国道1号線(箱根の上り坂)を経て、強羅の箱根美術館に辿り着くと、入り口から延々長蛇の人の列が開館を待っていた ! 平日にもかかわらず、広い駐車場には観光バスが次々と入ってきた。これには、ご一緒した健康おたくのYKさんと2人でびっくり ! 大半が中年のカップル、まあ平日の朝だから、そんなものかもしれない。20分ほど待ってから庭園に入った(入園料900→700円のシニア割引)。以下、200本も植えられているという素晴らしい庭園の紅葉を、映像でお楽しみいただきたい。








黄色に色付くオオモミジの葉、イロハモミジと同じカエデ科だが、赤~黄変する。葉の形はイロハモミジより大きく、掌状に7~9裂する。









緑→黄緑→黄色→橙→赤と、気温の変化によって、段々と色付きが強まり、やがて冷たい木枯らしが吹くと紅葉は色を失って散っていく。
♪ 枯葉よぉ~♪









イロハモミジの葉型は5~7裂、紅葉の゛紅゛美しさではナンバー・ワン、ツツジ科の満天星(ドウダン)ツツジも、紅色ではいい勝負だと思う。高低差のある勾配に巨石を配して造られている石楽園の一角、きれいに色付いた樹木の葉は、枯れや傷みも少なく最盛期だった。






















庭園の樹木の下植えにされていたリンドウの花、咲き残りの蕾が、朝の光の中で可憐に咲いていた。苔庭の苔は、随分たくさんの種類が植えられていた(約130種)が、苔についてよく知らない私は、種類も名前もわからなかった。しかし、枯れや傷みがほとんどなく、長年の手入れの良さを感じさせてくれるものだった。

この日の天気は、朝のうち雲ひとつ無い快晴、気温は低くて寒かったが、晴れ渡った空を背景に紅葉の紅色がとても映えていた。次第に雲が出てきて、帰途に着いた頃には、箱根マラソンでお馴染みの国道1号線は上りの車で渋滞し、おまけにみぞれ交じり冷雨が降ってきた。昼前には箱根を引き揚げてしまったので、下りは渋滞も無く快適な紅葉見物だった。ほんとに久し振りに、「錦秋」の名前に値する紅葉を見ることが出来て、とても大きな充足感が残った。



いかにも盛りの紅葉風景、イロハモミジをこれだけ集めて見ることが出来るスポットも珍しい。この美術館の貴重な庭園を、永く残してほしいと願う。



美術館の駐車場脇の土手に葉を広げるイロハモミジの巨木、樹形といい紅葉の葉付きといい、素晴らしくきれいだった。

興味のある方は、小田急電鉄のCMを覗いてみてね。
http://www.romancecar.jp/attraction/

六本木・ミッドタウンの「スターライト・ガーデン2013」と電子音楽

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「スターライト・ガーデン2013」は、ミッドタウンの広大な庭園の芝生に展開されるX'masのイリュミネーション、電子音楽に乗ってプログラミングされた立体的な光と音の饗宴が素晴らしかった。夜空に浮かぶ下弦の月も輝いていた。
All Photo by TAKA
クリスマスシーズンを彩るイリュミネーション・スポットが各地で話題になっているが、LEDライトの普及による多様な光表現と、空間をデザインする光アートを見られるのは、初冬の楽しみだ。昨年は、立川の昭和記念公園に行ってみたが、予想以上にきれいで迫力があったのには驚かされた。
今年は、光のプロデューサー石井幹子氏がデザインした読売ランドの「ジェルミネーション」(ジュエリーとイリュミネーションを融合させたイメージ・タイトル)を見に行く予定だが、今回都心に出たついでに、前から見たいと思っていたミッドタウンのガーデンに寄ってみた。


ライトアップされた東京タワーを背景にした「スターライト・ガーデン」、後方の赤・黄色タワーと青色の前庭がコントラストして、とても幻想的だった。

ミッドタウンの案内では、『約2,000㎡の庭に28万個のLEDライトを使い、今年のテーマ・宇宙の広がりを、「クロスオーバーイルミネーション」により、360度全方位で輝く光のアーチを作りだし、立体交差するイルミネーションで表現。ダイナミックな天体の動きを、高さ、交差、連続性のある光で強弱と緩急をつけて演出します。』とのこと。確かに、電子音楽のメロディーに呼応した光の動きは、立体的でスピード感のあるものだった。多くのイリュミネーションは平面的で、点滅こそすれ、立体的に動きがある演出は少ない。電子音楽のタイトルと作曲者、そして空間デザイナーの名前が広報には無いので作者はわからないが、光の動きが素晴らしかったのでとても印象に残った。
 協賛しているエミレーツ航空は、アラブ首長国連邦の首都ドバイに本拠地を起き、近年多数の航空機保有と世界各地に就航都市を広げている航空会社だ。「Emirates」のライト・ボックスと、プログラム(1回約3分)の最後に、赤色で光り輝く「Fly Emirates」のタイトル文字の意味がわからなかったのだが、後で案内を見て理解できた。
しかし、このイリュミネーションの作成予算も相当高額だと予想するが、流石にオイルマネーは太っ腹だね。私自身はエミレーツ航空に乗ったことは無いけれども。
エミレーツ社のマークを表示したライト・ボックス(左)と、「Fly Emirates」のイリュミネーション文字(下)















 















ガーデンは、イリュミネーション・スポットの周りにある遊歩道を巡って、ぐるりと360度回ることが出来るので、見る場所によってライトのレイアウトが違うし、風景も違って見えるように演出されている。これは楽しかった。また、ガーデンに繫がる2階の回廊からも見下ろすことが出来るので、多様な角度から楽しめるのが良い。ビルの中のレストランからの景色もまた見ごたえがあると思う。初冬の冷たい空気の中だったが、見物客は結構多かった。でも、人気スポットなので12月に入ったら、もっと混雑するだろうと予想された。
さて、光り輝く青のイリュミネーションを見ながら、私は電子音楽に聴き入っていた。そのテーマ曲の作曲者は不明だが、20代の終わりに熱中した、フランスの電子音楽家「ジャン・ミシェル・ジャール(Jean Michel Jarre)」のことを思い出していたのだ。彼は、映画「アラビアのロレンス」のテーマ曲を作曲したモーリス・ジャールの息子で、『Oxygene(酸素)1976』(日本版タイトル『幻想宇宙』)や『Equinoxe(昼夜平分時)1978』(春分や秋分の昼夜の長さが同じ時)などの大ヒットアルバムを持つ作曲家だ。宇宙の広がりや、地球創生期の生命誕生や、混沌から熟成への長大な時間などを感じさせてくれる、とてもユニークな曲が多い。
中でも好きだったのは、『Equinoxe』のPart.5、家に帰ってから久し振りにYouTubeでその曲を聞いてみた。彼の曲は、電子音楽特有の゛テクノ臭゛はなく、むしろ繊細で感情豊かだ。POPS的ですらある。軽快なリズムと流れるメロディに満ちているのだ。

ジャン・ミシェル・ジャールのアルバム『Equinoxe』のカバー・デザイン、双眼鏡を覗く人のパターンデザインが不思議な印象を与える。




コンサート5分前に撮影された彼と電子楽器の映像、数多くの電子楽器から、彼の多彩で宇宙的なサウンドが生み出される貴重なワンショット。共にYouTubeから。

沢山の青い光と音楽の饗宴を楽しめた「スターライト・ガーデン2013」は、私に懐かしい作曲家を思い出させてくれた初冬の夜だった。興味ある方は、YouTubeで、J.M.ジャールの曲を聴いてみてね。
https://www.youtube.com/watch?v=IXw113Y3gPE


<追記>ミッドタウンに問い合わせてみたところ、今年のテーマに合わせた電子音楽は、オリジナル曲で、曲名は付いていないとのこと。従って作曲者も解からなかった。

晩秋の多摩川、この秋を楽しませてくれたフォトアルバム。

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晴天の午後、多摩川を渡る風に揺れるススキの穂にも、秋の終わりの気配  All Photo by TAKA
この秋は、思いもかけずに、自宅の近くを流れる多摩川近辺で楽しい時間を過ごすことができた。チャリで5分という近場、お天気の具合や空き時間を見て、ちょっと行ってこられるのがいい。遊歩道をサイクリングしたり、土手や備え付けのベンチでランチとお茶をしたり、ゴム長を履いてざら瀬で釣りをしたり、時と共に変わっていく空と雲・川の景色を眺めたり...なんてことない時間なのだが、いい空気の戸外で過ごす楽しみを沢山味わうことが出来た。強い北風が吹けば、庭の木々も街路樹も紅葉した葉を散らして、色の無い景色の冬が来る。この秋の多摩川の風景を、フォトと共に載せてみたい。




夜明け前の薄明、右に流れる多摩川と、上空に掛かる下弦の月。街路樹の灯りと、グラデーションの空色がきれいだった(上)。




朝まづめ、ライズする魚たち、その数の多さに驚いた。ユスリカなどの羽虫を食べようとしているのか、朝めし前のひと運動なのか? それにしても賑やかなことだった(左上)!






流した浮きと毛鉤にかかったヤマベ(オイカワ)のオス、体長14cm程。小魚も多いが、この位になると結構引きが強く、釣り味を楽しめる(左中)。















ヤマベのメスは全身銀鱗で、オスのような縦柄のパールマークはない。ざら瀬が続くポイントでは、流す毛鉤を銜えてに次々と魚が掛かってくるので、結構忙しいのだ(左下)。






川幅は広く、時に淀み、時に浅瀬となり、悠々と流れている。中流域ともなると上流のような巨岩は姿を消し、川中はほとんど野球ボール大以下の丸石となる。たまにサッカーボール大の石がある程度。台風の大雨後は大きく増水し、普段の何倍もの水が両岸の土手近くまで迫ってくるが、1週間も過ぎれば、また静かな流れを取り戻す。


晴天の空にたなびく秋の雲は、綿のように白く千切れ、悠々と流れる川と向かいの林を見ていると、なんだかアラスカの川でサーモン釣りをしているような錯覚に捕らわれた。もちろん、こちらは小魚釣りなんだけれどもね。


5,4mの竿を、上流から下流に向かって扇型の弧を描きつつ、浮きと毛鉤を流していく。瀬尻でヒットすることが多い。

河川敷の運動場では、野球・サッカー、ハンドボール、犬のトレーニングなど、アウトドア・スポーツを楽しむ人たちで週末は賑やかだ。少年サッカーチームの練習試合の最中、丁度京王線の陸橋を、電車が通過していった(左)。











「東京都還暦軟式野球連盟」なんて聞いたことがありますか?
TOKYO OVER 60 BASEBALL LEAGUE Since 1994 だって。おじさんたちも、頑張って楽しんでね(右)!











五本松脇の公園では、イロハモミジが紅葉の真っ盛り、晴れた空をバックに色付き具合がきれいだった(左)。 


土手下で見つけた木立ちダリア(皇帝ダリア)の花、ほぼ満開の薄ピンクの花色が、夕日に映えていた。最近、この花の園芸種を、個人のお庭や公園でよく見かける。原種は、枝丈が4~5mの高さにまで伸びるため、見上げるようにして眺めるのだが、最近の園芸種は、せいぜい2mほどの背丈だ。花色が少ない初冬を彩る貴重な花かもしれない(右)。
















多摩川と沈む夕日、360度のパノラマは、何度見ても美しい。



初冬の澄んだ空気の中では、冠雪した富士山の姿が現れた。何時もは、周りの雲に覆われてなかなか見ることが出来ない。これも冬の時期の楽しみだ。広重だったらどう描くかな?

さて、今年はそろそろ釣りも納竿の時期だろう。遊んでもらった小魚たちとも、来春まではお休みの期間となる。四季折々の景色を見せてくれる多摩川を、これからも楽しんでいきたいと思う。

第5回ザ・タペストリー・ライブより(その①・第Ⅰ部)

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バンドメンバー5人にコーラス2人が加わって、TAKAが歌うのは、「君に酔ってしまいそうな夜」、左より:QP村山(Vo・Dr)、ヨッシー(Vo・Bj・Mc)、AYA(Ba)、マッキー(As)、TAKA(Vo・Gt)、原ちゃん(Ch)and hiroko(Ch) All Photo by Aoki・Nakken and TAKA

昨年の6月(第3回)に引き続いて、第5回のタペストリー・ライブが、同じ新宿会場のレストラン・パペラで開催された(11/30)。土曜日の昼下がりに、本格的なインド料理と美味しい飲み物をいただきながら、同じ高校の同期生と先輩、友人・知人も一緒になって、音楽を楽しもうという集いだった。5人のコアメンバーでスタートした我等がバンドは、ゲスト・メンバーの加入者が次々と増えて、結成満3年で13人(1人活動休止中)を数えるに至った。平均年齢が66.7歳という、誠に稀有なバンドである。当日は、来場客が41名(バンドメンバーを加えて)となり、レストランの席も満席で、ステージを経るごとに大盛り上がり、本当に楽しいライブとなった。
この日のために、メンバー達は月2回(11月は3回)のリハーサルと個人練習を5ヵ月間行って、入念な準備をしてから、ライブ当日を迎えた。




オープニングテーマ曲:『A Train』の軽快なジャズで始まった第Ⅰ部で、ヨッシーは2曲のジャズ曲を披露した。時折ジョークを交えた彼の軽妙な司会振りは定評があり、各曲進行のスムースな運びは彼の力に負うことが大だ。大学時代は、デキシーランド・ジャズにどっぷりと浸かり、Bjを弾いていた彼は、落ち研にも所属していたというから、喋りも滑らかなのは頷ける。
現在も、「日本ルイ・アームストロング協会」の理事をしながら、ジャズライブのMCをしているだけあって、古いジャズを歌わせると、とても乗りがいい。この日も『ビル・ベイリー』と『オン・ザ・サニーサイド・オブ・ザ・ストリート』を弾き語りし、合間にソロ演奏も挟んだ。演奏中に客席から拍手が飛んで、お客が楽しんでいるのが伝わってきた。ひなびたアメリカ南部の訛りを感じさせるような英語の唄は、彼の真骨頂だろう。曲目によってはBjを置いて、カバサやシェーカーでリズム隊に変身するが、ソロ弾きのグレードを上げていくのが、今後の彼の課題と言えよう。
黒のハンチングと黒地に赤い水玉の蝶ネクタイが決まっていたヨッシー、バンジョーを抱える姿も様になってきた。












このバンドの看板プレイヤーのマッキー(As)は、各曲のテーマソロ・アドリブ・サブメロ吹きのすべてに参加すると共に、コーラス・デュエットや他楽器(フルート・トランペット・ドラム・ベース・バンジョー・ギター)が加わる曲構成と進行をコンサート・マスターとして仕切った。その、時には厳しくも丁寧な仕事ぶりに、メンバー達の信頼は厚い。
現在も、他のビッグバンドやジャズバンドに所属してサックスを吹く日々だが、第3部では、しっとりとしたラブ・バラードの『雪の華』(中島美嘉唄)をTAKAのギター伴奏で吹き上げ、また、アンコール曲の『闘牛士のマンボ』のソロでは、来場者の大きな拍手とブラボー・コールが止まなかった。彼の課題は、得意のジャズ曲のアドリブは素晴らしいのだが、ボサノヴァ曲のアドリブはついては、まだ研究の余地があると思う。この点については、今後音合わせをしながら磨いて行けたらいいと私は思っている。

長身のすらりとした体型から流れ出すAsのメロディに、会場の女性から゛素敵っ!!゛の声援が飛んだ(うらやましぃ~!)




 さて、リズム隊の要はドラム担当のQP村山だ。このバンド以外でも、2つの(3つの?)バンドでバンマスをしている彼は、定期的に横浜のライブハウスでライブ出演をしているだけあって、最近のバチ捌きぶりも板についてきた。その乗りのいいドラムで、第3部の『キャラバン』では、3分近いドラム・ソロを披露した。多彩なバチ捌きから醸し出される打音は、とても迫力があり、来場者からの大きな声援が飛んだ。加えて、゛唄うドラマー゛として、大好きなR and B曲:『アンチェイン・マイ・ハート』と『サニー』の2曲を、ドラムを叩きながら披露した。歌ドラの曲が間に入ると、他曲とのメリハリが付くので、これからもレパートリーを増やして欲しいと思う。彼の課題は、ホットなドラムソロの後では、ホットのままテンポが落ちないで早打ちになることがままあること。ホットの後はクールになって元テンポに戻ることを心がけて欲しい。

赤と黒の格子柄シャツにベスト、ハットとモノトーン・スカーフも決まっていたQP村山、「あれっ、今日のゲスト・ドラマーは、中尾 彬?」の声も!





























シロー(Fl・左)は、バンド曲・4曲のパートとデュエット吹きに参加すると共に、『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』と『大きな愛』2曲(共にボサノヴァ・アレンジ)のテーマとアドリブ演奏に挑戦した。『大きな愛』は、前回のライブ(今年6月・経堂ピックにて)に次ぐ2度目の演奏だったが、トム・ジョビン作曲の流麗なテーマ・メロディが、ようやく聴ける様になってきた。アドリブについては、まだまだ課題が多い。自分自身の中から湧き上がってくるメロディを、テンショ・コードに乗せて自在に吹けるようになるには、研鑽が必要だ。また、バンドのAsやGtと呼応してハーモニーを作っていくには、他楽器の音をよく聞けるようになることが大切。でも、前回ライブに較べると、少しづつ進化しているので、バンド・ハーモニーの一角を担う貴重なプレイヤーになってきた。『叶わぬ恋』の、マッキー(As)とのデュエットは良かったと思う。

私TAKA(Vo・Gt)は、今回バンド曲のGt伴奏と歌、第2部のゲストメンバーたちのGt伴奏、そして、オリジナル曲・『君に酔ってしまいそうな夜』、『愛とも知らないで』、新曲『叶わぬ恋』3曲のGt弾き語り、『イパネマの娘』のポル語・日本語訳詞の歌をやらせていただいた。このライブに臨むにあたって、私は自分が唄う歌は、ぜんぶGtを肩に掛けて立って唄おうと決めていた。私の師匠のボサノヴァ・アーチスト:中村善郎の教えは、立ちこそはしないが、『譜面見るな、Gtのフレット見るな、リズムを取るな ! 』というものだった。つまり、すべてを空でこなせるようにして、心を込めて曲世界に集中してパーフォマンスせよ、ということだ。この達人の域に達するには、まだまだ修行が足りないのは解かっているが、今回、半分くらいは譜面を見ずに曲表現に集中できた気がする。スムーズなGt和音のバチーダと、柔らかでいてもよく声の通るヴォーカルを目指して、これからも表現を磨いていきたいと思う。

<第Ⅰ部の演奏曲>
オープニング・テーマ:A Train
1.Bill Baily(ヨッシー歌) 
2.Autumn Leaves(All Members)
3.Fly Me To the Moon(シローFl)
4.On The Sunny Side of  the street(ヨッシー歌)
5.君に酔ってしまいそうな夜(TAKA歌+Cho)
6.Unchain My Heart (QP村山歌+Cho)

同期生のMT君(左)と毎回我等がライブに駆けつけてくれる同級生のIS君(右)が、ほんとに久し振りに会に来てくれたHTさん(真中)を囲んで楽しげに談笑中(後方はメガネのタカオちゃんとネクタイのナッケン)。HTさんは、学生時代と変わらず、すらりと背が高くおきれいでした。
ライブ後の打上会では、『オール・オブ・ミー』をぜひ聴きたかったのに! と、IS君に迫られてしまった。

休憩時間中に撮っていただいたご機嫌なスリー・ショット。MG君(左)は、学生時代の私の親友、AK君(右)は我等がライブによく来てくれる同期生の音楽好き。後方はhirokoさんの絵友達KTさん姉妹(左)とSHさん(右)。美味しいお酒と料理も入って、皆さんとても楽しそうでした。

MG君の知人のKOさん(左)とIJさん(右)、とても音楽好きな方で、私のTAKA BAND のライブにも来ていただいている。物静かなKOさんと、ラストの『闘牛士~』の時には、写真を撮りながらマンボを踊っていたIJさん、ライブを楽しんでいただけたようです。










<この項続く>

第5回ザ・タペストリー・ライブ(その②第2部)

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第2部は、AYAさんとハワイアン仲間の歌と演奏でスタートした。All Photo by Aoki・Nakken and TAKA

第Ⅰ部後の休憩を挟んで、第2部は『モキハナ・ララバイ』と『マウイガール』のハワイアン曲で始まった。AYAさんのウクレレ弾き語りに、3人の女性コーラス弾き語りが入って、ゆったりとしたバラードと、軽快なテンポのリズム曲が会場に流れた。
ハワイアンの明るくハッピーな雰囲気が期待されたが、やはりバンドの圧倒的なリズムと重層的なハーモニーがない中では、4人のユニットの音が寂しく、ハモリも充分でなく、課題を残した。
今回の3部構成のライブ・ステージは、第1部がコアメンバーとコーラスによるレパートリー曲、第2部は、お客様とゲストメンバーによる歌と演奏、第3部は、再びコアメンバーとコーラスによる新曲・意欲作への挑戦、という趣向で構成された。
従って、第2部は、歌と演奏の上手い下手は問わずに、一緒に楽しく音楽をやろうよ!という趣旨でゲストメンバーに出演してもらった。
ハワイアンお得意のAYAさんの歌とウクレレ(左上)

次に登場したタケちゃんの出し物は『荒城の月幻想曲』、懐かしい歌唱曲をAYAさんの伴奏でハモニカ・ソロ吹きをした。
AYAさんに紹介されるタケちゃん(左中)



TAKAの『叶わぬ恋』を挟んで、原ちゃんが登場した。『テネシー・ワルツ』だ。この日のために、熱心なリハをくり返してきた彼女は、このジャズ曲をバンドのリズムと演奏に乗って、とても気持ちよく唄った。歌は英語でⅠコーラス、転調した間奏は、マッキーのAsソロに、タカオちゃんとナッケンのツイントラッペットを重ね、再び歌に戻ると後半を日本語訳詞で歌い、最後は歌部分をくり返して、ルパートで歌い上げた。
バンドメンバーの伴奏力を活用して、多彩な表現を獲得できた彼女は、このライブをほんとに楽しめたようだと感じたのは、私だけではあるまいと思う。
ヨッシーに紹介されて舞台に上がった原ちゃん(右上)







その原ちゃんにハモリを入れてもらい、歌謡曲の『伊勢佐木町ブルース』(あの、青江三奈の!)を歌ったのはhirokoさん、本番直前までリハが続けられたが、かなりの難産だった。プロでも難しい半音続きのメロディをものにするのは大変だったが、ここに強力な助っ人が現れた。トオルちゃんが、「アッハーン!」、「ウッフーン!」というため息部分を買って出てくれたのだ。本番では、バンドのリズムに上手く乗って歌うことができた。会場のお客さんも大喜びだった。
後で聞いたら、「この日のためにヴォーカル・レッスンを受けたり、カラオケマイクで歌い込んだりした」という彼女なりの練習が実を結んだのだと思う。「この次は、『天城越え』をやってね!」と、AK君からリクエストされたと彼女は言っていたが、果たして次回はどうなりますかね?
マイクの使い方も様になってきたhirokoさん(右中)

「自分勝手にやらせてもらってます。」と言いながら、このバンドで歌を1番楽しんでいるのはトオルちゃんかもしれない。「『伊勢佐木町~』のアハン・ウフンなんかやっちゃって、俺は困るよなぁ~」とぼやくのも、彼は現役有名女子大・理事長だから、女子学生に示しがつかないのだ! (私は知りませんよぉ~。)
学生時代にフォークバンドで歌っていた彼は、カラオケ好きで歌は良く歌うが、バンド伴奏で歌うのはこのバンドに加わってからだった。
今回の小椋桂の名曲『さらば青春』は、アコースティックGt伴奏の軽快なリズム曲、私のGt伴奏に乗って、見事に歌ってくれた。カラオケで何度も練習したという好きな曲だけあって、乗りの良さが抜群だった。こんな風にバンドと一体となった曲表現が出来るのは、バンドに参加する醍醐味かもしれない。
今回は、少しだけビールを控えたと言うトオルちゃん(右下)、気持ちよく歌いました。


第2部最後に登場したのは、新加入メンバーのタカオちゃん(左)とナッケン(右)、ジャズの名曲『シング・シング・シング』をツイン・トランペット(デュエット)で演奏した。約半年のリハを続けてきたとは言え、2人とも何十年ぶりに吹くトランペット、元吹奏楽団員も初めのうちは全く音が出ない゛トホホッ゛状態だったと。
コンマス・マッキーの指導を受けたり、カラオケボックスで練習したりして2人はこの日を迎えた。多少お互いの呼吸が上手く合わない箇所もあったが、バンド伴奏に力をもらって、最後まで力強いトランペット音を響かせて吹き切ったのはよかった。「練習のときは良かったのだけれどもなぁ?」と、後でタカオちゃんは言っていたが、ライブ本番で練習の力の70%も出せたら上出来だよ、ということを肝に銘じて、これからもトランペット吹きに励んでもらいたいと思う。

<第2部演奏曲>
1.モキハナ・ララバイ(AYA歌)
2.マウイガール(AYA歌)
3.荒城の月幻想曲(タケちゃんHm)
4.叶わぬ恋 (TAKA歌)
5.テネシーワルツ(原ちゃん歌+Tr)
6.伊勢佐木町ブルース(hiroko歌)
7.さらば青春(トオルちゃん歌 )
8.sing sing sing(タカオちゃん/ナッケンTr)


カレーと焼きたてナンなど、この店の料理を食べながら歓談するNA君(左)とKR君(中)、そしてKZ君(右)、久し振りの顔合わせに話がはずんでいた。

<この項続く>

第5回ザ・タペストリー・ライブ(その③第3部)

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第3部は、各メンバーが赤のクリスマス色を身につけて、ステージに上った。All Photo by Aoki・Nakken and TAKA
 
 鈴をシャンシャン鳴らしながらの『ジングルベル』で、クリスマス・シーズンの雰囲気を醸し出しながら始まった第3部のトップは、バンド・オリジナル曲の『愛とも知らないで』だった。作詞:TAKA、作曲:QP村山のコンビは、他の2曲:『君に酔ってしまいそうな夜』と新曲『叶わぬ恋』(ともに、作詞:QP村山、作曲:TAKA)を加えて計3曲のオリジナル曲を、この3年間の活動中に生みだした。これは、当初全く予想もしていなかったことだ。加えて、『愛とも』と『君酔い』(バンドメンバーは縮めた愛称でこれらの曲を呼ぶ)には、2人の追っかけコーラスが入って(原ちゃんとhirokoさん)、歌を盛り上げてくれるアレンジとなった(コーラス曲はもう1曲『アンチェイン・マイ・ハート』があるが)。
ただし、前の2回のライブを経ても、コーラス隊のハーモニーはなかなか仕上がらず、2人の呼吸もいまひとつだったのが、リハを重ねた結果、今回のライブでようやく聞ける様になった。時間が掛かったが、やはりコーラスの掛け合いが入ると、曲のハーモニーが拡がるので、歌っている私も気持ち良く曲に乗れた。
コーラス隊と一緒に『君酔い』を歌うTAKA(下)


『大きな愛』(ボサノヴァ・バラード)、『サニー』(乗りのいいR and B)、とタペストリーらしいバンド曲が続いた後、マッキーが『雪の華』(中島美嘉歌)を、私のGt伴奏でサックス・ソロ吹きした。リズム隊は抑え気味にして、AsとGtのインスト曲という演奏スタイルは初めてだったが、この静かなバラードには向いていたと思う。会場に艶やかなサックス・メロディが流れ、冬の季節感を呼び起こしてくれた。









談笑するトオルちゃん(左)とMG君(右)、後方は、IHさん(左)、GTさん(中)、KTさん(右)(フォト・左中)。





この3年間のバンド活動の中で、コアメンバー達はレパートリーを増やしながら、ジャズやボサノバ・R and B などの基本的な演奏スタイルを作ってきた。例えば、1部の『枯葉』では、Fl・As・Baのテーマ・アドリブ・ソロ演奏を入れながら、Vo とDrの4バースも加え、全体としてバンドのハーモニー作りを目指した。そして今回その成果が発揮されたのは、『イパネマの娘』と『キャラバン』だった。

ボサノヴァの名曲・『イパネマの娘』は、テンションコードのシンコペーションに乗りながら、Gtのイントロ→①TAKAのVo→②マッキーのAsテーマ・ソロ→③ASアドリブ・ソロ→④TAKAの日本語詞Vo→Asのエンディング、という構成で演奏された。世界中で演奏されているこの曲でも、ザ・タペストリーならではのスタイルで披露できたのは良かったと思う。




久し振りに人前に現れたYG君と話がはずむhirokoさん、同期生の来場者はそれほど多くなかったが、会場の各所で楽しそうに交歓する姿が見られた(左下)。






第3部の最後に演奏したのは、ジャズの名曲『キャラバン』(デューク・エリントンとJ.ティゾール作)だった。QP村山の発案でこの曲に取り組んでみたものの、難度の高い、しかも西洋音階にない摩訶不思議な東洋的なサウンドとリズムを作り出すのはとても大変だった。しかし、何としてもこの曲を物にしたい、という各メンバーの努力で、何とか本番に間に合わすことが出来た。
Dr・Baのイントロ→①TAKAのVo→②シロー・FL(テーマ)とマッキー・Asのアドリブ・ソロ→③QP村山のDrソロ→④VoとAs→End、という進行の中で、ハイライトは3分間を叩きまくったDr ソロだった。このソロ演奏には、会場が沸きに沸いた。演奏が終わると、拍手とブラボーコール、そして「アンコール!  アンコール! 」の声が会場に溢れた。
ドラムのソロ演奏に集中するQP村山(右上)











世にも奇遇なこととは言え、この日来場されたGTさんが、高校時代に数学を教えていただいたKG先生の姪御さんだと判明。ステージに上がって挨拶をしていただいたが、皆さん、懐かしくも嬉しかったに相違ない。(中上)










高校のブラスバンドの先輩達が聞きに来てくれた。左よりKTさん、TIさん(元パイロット)、MJさんのお三方。ライブ後の打上会もお付き合いいただいた。MJさんからは、私の歌に対して、「譜面を見ると下を向くから、一切見るな!」との辛口指導をいただいたが、励みとして精進したいと思う(中下)。






第3部は、ラストに向かって次第に盛り上がっていくという理想的な流れになった。アンコール曲は用意していた『闘牛士のマンボ』だった。高校時代のブラバンで、この曲を演奏するマッキーはスター・プレイヤーだったが、同期生にとっても懐かしい曲だ。バンドの伴奏と、私のフラメンコ・スタイルのGtソロに乗って、彼は熱気溢れるサックス演奏を繰り広げた。演奏が終わると、万雷の拍手と掛け声が会場から沸き起こった。そして再びアンコールの声と声。「シャンソン歌ってくれ~!」、「ボサノヴァやってよ~!」、「何でもいいから、早くやれよ~!」 ! ! !...この時、私はこのライブの成功を確信した。こんなに沢山の方に来ていただき、アンコールの歓声と共にライブを終了できた喜びは、バンドのメンバー一同も同じ思いだったと思う。
実際には、会場の時間の都合もあり(本音を言うと、次のアンコール曲は用意してなかった!!)、エンディング・テーマの『A Train』を演奏して、2時間半のライブを終了とした。

万雷の拍手に、満面の笑みで応えるマッキー(As)、コンマスの重責も果たしてくれた(下)。



しかしながら、まだまだ課題は残っている。3年間のバンド活動の中で、一応バンドのスタイルは出来てきたものの(ピアノがいない弱点もあるが)、今だにバンド全体のハーモニーが作れていないのだ。個々のプレイヤーには、セミプロ級のメンバーもいるが、本来のジャズのスウィング(Swing)も、ボサノヴァのグループ(Groove)も出来ていない。R and Bのリズムの乗りもまだまだだ。その曲その曲に合わせたバンド全体のリズムを作り出し、各プレイヤーをリズムに乗せていく役割のベースの強化は必須だろう。また、フルート・トランペット・コーラスのブラッシュ・アップも懸案だと思っている。このようなバンドの現状で、お客様に負担いただく有料ライブ、という開催スタイルも、検討の課題だと思う。幸いに、本格的インド料理のおいしさと飲み物のお蔭で、今回は我々の拙い演奏がセットされても、4,000円の負担への対価としてバランスは取れたとは思うが、今時のお客様はシビアだから、いつ何時「もう、あんなライブにはいかないよ!」とも言われかねない。昨年秋の六本木でのライブでは、高い金額と貧弱な料理、下手以前の歌と演奏で、我々は手ひどい失敗を経験しているのだから。

今回の会場では、PA担当をお店所属の杉田さんにしていただいた。演奏途中で、Gtアンプからハウリングが出る一幕もあったが、Drのシンバル交換や全体のサウンド調整をしていただいたおかげで、会場への音出しは良いレベルで届いてよかったと思う。この場を借りて御礼申し上げたい。

そして、我々の拙い演奏にもかかわらず、いつも温かい声援を送って下さる来場の皆様には、深く感謝申し上げたい。プロでもないし、とても入場費など頂けるバンドでもないのだけれど、音楽を通して、60代後半のおじさん・おばさんたちが精一杯・元気に楽しく、歌い・演奏する姿を見ていただきたくて、また音楽を愛するメンバー達・お客様たちと楽しい時間を過ごしたくて活動していることを、どうぞこれからも応援していただく様、お願いしたいと思う。

<第3部演奏曲>
 シーズン・テーマ:ジングルベル
1.愛とも知らないで(TAKA歌+Cho)
2.大きな愛(シローFl )
3.Sunny(QP村山歌)
4.雪の華(マッキーAs)
5.イパネマの娘(All Members)
6.Caravan(All Members)
アンコール曲:闘牛士のマンボ(マッキーAs)
エンディング・テーマ:A Train


同期生KS君の係わるお店で開かれた打上会、皆さんご機嫌でした。

<この項・終わり>

新パソコン・LIFEBOOK WA1/k を使ってみる

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明るいライムグリーン・カラーのボディにした新パソコン(左)、右は今まで使っていたシルバー・カラーのパソコン、両方とも富士通製のノートタイプ 
Photo by TAKA

新しいPCを使った第1回のブログだ。LIFEBOOK WA1K は、Windows 8 64ピット版搭載・メモリー:8GB・HDD:750GB、Office Personal 2013 が入った標準タイプだ。メモリーとHDDは、少し増やしてある。Web Store のアウトレットで購入した。 

前のPCは、2004年12月に秋葉原のPC中古ショップで入手したもので、FMVNB55H/TJ というタイプ(2004.04夏モデル)、Windows XP HomeEdition SP 版搭載・メモリー:256MB(後で500MB増量)・HDD:80GB だったから、よくもまあこのスペックで9年間も使ってきたものだ、と自分でも感心している。このパソコンは゛当たり!゛で、大きな故障もなく使い続け、メーカーの修理パーツ保管(6年)が切れてしまうので、オーバホールしてほしい、というメーカーの要請で点検し、そのまま使い続けていた。購入当初、ビデオテープ全盛の時代だったから、PCに搭載されたTV受像機(アナログ)とビデオ・レコーダーを使って、地上波TVの歌番組や衛星(CS)放送の番組を録画したり、編集したりして、結構楽しめた。
また、インターネットの拡がりを利用して、ブラジル・ラジオ局に直接アクセスし、ボサノヴァを聞いたり、好きな曲をダウンロードしたり、著作権にあまりシビアでないブラジルの音楽は、ほとんど日本でPCにコピーできた。今でこそ、インターネット通販が一般化して、楽曲のダウンロードは有料が当たり前だが、過渡期の幸せな経験だったかもしれない(ほとんど、ファイル化してPCに残してあるが。)

しかし、YouTubeなどのインターネットの検索サイトの急速な拡大や、高画質写真などの普及により、画像も動画もファイル・データは格段に重くなってきた。それを編集しメール添付で送るにしても、動画サイトにアップロードするにしても、瞬時のデータ処理には大量のメモリーを必要とする。
現に前のPCでは、仮設メモリーの容量がオーバーフローして、動画の映像や音声が切れたり、編集途中のファイルが動かなくなったりして、立ち往生するケースがしばしば出てきていた。これはもう、PCの替え時かなと思案することがあった。
けれども、Windows Vista やSevenの使い勝手の悪さを知っている私は、XPの使いやすさと高機能処理能力を愛してきた。特に、画像ソフトの「Windows Picture Manager」の編集機能は抜群で、自分で撮影したデジカメ写真を、自分の目で見たようなナチュラルな画像に編集し、このブログにもたくさん掲載してきた。

来年の3月で、メーカー側の一方的な事情により、XPはサービスが終了になるという。何とかサービスを残してほしいと思うのだが...ウィルス対策を必要とするインターネットやメールサービスは無理かもしれないが、主要機能は新PCで行い、前のPCでの編集機能残しておいて、当面は2台をうまく活用していく方法もとれるだろうと思っている。

おおよそ半年毎にPCのデータを整理してバックアップしているが、移し替えた前PCのデータもほぼ新PCに収まり、動かしてみると処理スピードは確かに速い。インターネットの検索や、ブログHP制作もスムースだ。まだ触り始めたばかりで、ソフトの使い勝手ページ・レイアウトがわかりにくいものもあるが、少しづつ慣れていきたいと思っている。

さあて、3日ばかりPCに掛かりきりだったので、今夜はこれから「かようかい」に出かけて、歌とギターとお酒で、少々頭をほぐしてこようか!

読売ランドのX'mas ジェルミネーション

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遊園地全体を色とりどりのLEDライトで飾ったクリスマスのイリュミネーション、とても鮮やかな色だった。 All Phot by TAKA 
 

11月に、六本木のミッドタウンで、電子音楽に乗った素敵なブルー・イリュミネーションを見て楽しんだが、今年はぜひ見てみたいと思っていたクリスマスのイリュミネーションを見に、読売ランドへ出かけてみた。光のアーチスト、石井幹子プロデュースによるイリュミネーション、というのも関心があった。寒波到来のとても寒い夜だったが、帽子・マフラー・手袋・ホットカイロで完全武装して行ったので、さほど寒さは感じなかった。

読売ランドのHPによると、『石井幹子デザイン事務所が開発した世界初の7色のジュエリーカラー (ダイヤモンド、ルビー、アンバー、トパーズ、エメラルド、サファイア、アメジスト)を 基調とするLEDを使ったイルミネーション。』(ジェルミネーションはジュエリーとイリュミネーションをプラスした造語)との案内が載っていたが、遊園地の木々や建物、各種アトラクションを飾ったイリュミネーションは、スケールが大きく、色も鮮やかで、とても豪華な感じがした。

 □遊園地のシンボル:大きな観覧車は、満席のお客を乗せてゆっくりと回っていた。
 
 
遊園地に入ってみると、若いカップルや家族連れが、人気のアトラクション(ジェットコースターやメリーゴーランド)の前に列を作り待っているのを見て、「あっ、ここは遊園地なんだ!」と改めて気付いた。イリュミネーションだけを見に来るお客は少なかったかもしれない。あまりに広い遊園地なので、「光と音と噴水のファンタジー」や「音楽と連動して動く光のファンタジー」などは見られなかったが、七色の光と壮大なスケールのイリュミネーションを歩きながら見て回り、この季節のファンタジーを楽しむことができた。
 
 □中央の花を囲むパープルライトがきれいだった「ラブ・ストリーム・エリア」
 
恐らく、何百万個のLED電球を使って、この広い遊園地全体を飾ったと思うが、豪華な光の競演に費やした予算もかなりなものだと推察した。車でご一緒したYKさんと、「今日が最終日みたいよ!」と言って楽しんだが、後で確認したら、2月16日まで続けていることが分かった。クリスマスとニューイヤーを通じて、4ケ月半(11/1~2014.2/16)のロングランで楽しめるのだ。
ただ、中庭のさほど広くないスペースをキャンバスに見立てて、ブルーライトの立体的な光の動きを電子音楽に乗せて展開したミッドタウンのイリュミネーションは、とても洒落ていて都会的だったことを思い起こした。対照的な2つのイリュミネーションを見ることができたのも、今年の収穫だったと感じた。
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